「ワゴンR」のJC08モード燃費が30.0km/lに、プリクラッシュも4〜5万円で搭載可:「ムーヴ」と「DAYZ/eK」を上回る(2/2 ページ)
スズキは、トールワゴンタイプの軽自動車「ワゴンR」と、ワゴンRのカスタムモデル「ワゴンRスティングレー」に大幅な改良を施し、JC08モード燃費でクラストップとなる30.0km/l(リットル)を達成した。さらに、レーザーレーダーで前方車両との衝突を回避できる「レーダーブレーキサポート」を、4万2000円〜5万400円という低価格で装備可能になった。
プリクラッシュは「ムーヴ」より8000〜1万円安い
新たに搭載するレーダーブレーキサポートは、センサーにレーザーレーダーを採用した。レーザーレーダーは、フロントグリルではなく、車両内のフロントガラス上部に設置している。ワイパー作動域にあるので、レーザーレーダーの受発光部が雨や汚れの影響を受けにくく、雨天時でも作動させられるという。
レーダーブレーキサポートの衝突回避が可能な機能「衝突被害軽減ブレーキ」については、時速5〜30kmの低速走行時に前方車両を検知している場合に作動する。前方車両との速度差が時速15km以内であれば、自動ブレーキによって衝突を回避することができ、回避できない場合にも被害を軽減する。速度差が時速15〜30km以内の場合は、衝突回避はできないが、被害を軽減できる。
停車時のペダルの踏み間違いによる誤発進を抑制する「誤発進抑制機能」にも対応している。停車〜時速10kmで走行中にレーザーレーダーが前方の障害物(前方車両を含む)を検知し、シフトポジションが「前進」の状態でアクセルを強く踏み込むと、エンジン出力を自動制御して急発進や急加速を抑制する。
この他、ホンダのN-ONEが軽自動車で初搭載し、DAYZ/eKも搭載する「エマージェンシーストップシグナル」を採用した。時速55km以上の高速走行時に急ブレーキをかけると、ハザードランプが自動で高速点滅し、後続車に急ブレーキを知らせる機能である。
衝突被害軽減ブレーキのような前方車両との衝突が回避なプリクラッシュセーフティシステムを搭載するには、カーブを走行する際の安定性を高める横滑り防止装置(ESC)も必要になる。もちろん、ワゴンRのレーダーブレーキサポートにもESCが搭載されている。
これら4つの機能を搭載しながら、レーダーブレーキサポートのオプション価格は4万2000円と安価である。なお、マニュアル変速機搭載車を除いて最も安価なFXグレードについては、運転席シートリフターとチルトステアリングもセットになった「セットオプション」が5万400円で提供される。
この価格設定は、低価格プリクラッシュであるスマートアシストで先行する「ムーヴ」を強く意識したものだ。ムーヴのスマートアシストの価格は、本体価格が最も安価な「Lグレード」で6万円、それ以外で5万円に設定されている。また、スマートアシストは、エマージェンシーストップシグナルに対応していない。
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