JVCケンウッドの“彩速ナビ”はAndroidベース、「QuickBoot」で高速起動を実現:ESEC2013
JVCケンウッドの“彩速ナビ”「MDV-Z700」は、Androidベースの新プラットフォームを採用している。そこで、LinuxとAndroidに対応するユビキタスの高速起動ソリューション「QuickBoot」を用いることで、電源オンから数秒で操作可能になる高速起動機能を実現した。
ユビキタスは、「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC2013)」(2013年5月8〜10日、東京ビッグサイト)において、同社の高速起動ソリューション「QuickBoot」を採用した、JVCケンウッドのカーナビゲーションシステム(以下、カーナビ)「MDV-Z700」を展示した。
JVCケンウッドは、“彩速ナビ”のブランド名でカーナビ製品を展開している。MDV-Z700は、2013年2月に発売したモデルで、高精細/高輝度を追求した液晶ディスプレイ「プレミアム・ファインビュー・モニター」や、デュアルコアプロセッサによる素早いタッチ操作が可能な「ジェットレスポンスエンジIII」などに代表される新プラットフォームを採用している。そして、彩速ナビの名にふさわしく、電源オフの状態から数秒程度で操作可能になる高速起動機能も搭載している。
この高速起動機能を実現するのに用いられたのがQuickBootである。MDV-Z700では、音楽再生やナビゲーション機能を利用している最中に電源をオフにすると、1〜2秒でその状態を記憶する。再度電源を入れると7〜8秒で起動を完了し、先ほど記憶した状態から音楽再生やナビゲーション機能を行える。
QuickBootの対応OSはLinuxとAndroidである。MDV-Z700の新プラットフォームは、Androidをベースに開発されたことから、QuickBootを容易に適用することができた。ユビキタスは、「カーナビなどの車載情報機器に、AndroidやTizenといったLinuxベースのプラットフォームを採用しようという動きが加速している。しかし、従来の車載情報機器に採用されていた『Windows Automotive』や『QNX』といった非オープンソース系のOSが独自の高速起動ソリューションを用意しているのは違って、Linuxベースのプラットフォームをそのまま用いても高速起動を実現するのは難しい。QuickBootを使えば、この問題を簡単に解決できる」としている。
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