コンピュータとの対話を革新する「Intel Perceptual Computing SDK」、組み込みでの可能性は?:ESEC2013 速報
「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC2013)」で、インテル・ブースに出展した東京エレクトロン デバイスは、正式版がリリースされたばかりの「Intel Perceptual Computing SDK 2013」による、近距離での指・手のひら認識、顔検出、性別・年齢検知のデモを披露した。
2013年5月8〜10日まで開催中の「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC2013)」において、インテル・ブースに出展した東京エレクトロン デバイスは、インテルが同年3月末に正式版をリリースした「Intel Perceptual Computing SDK 2013」によるアプリケーションのデモを披露した。
Intel Perceptual Computing SDKは、Intel Core プロセッサを搭載するPC環境で稼働する、ジェスチャー・音声認識・顔面認識・オブジェクトトラッキング機能を利用したアプリケーションを開発するためのSDKである。
同SDKは、無償で公開されており、対応するモーションセンサーデバイスを購入すれば、すぐに開発に着手できる。現在、米Creative Technologyの「Creative Interactive Gesture Camera Developer Kit」が、同SDKに対応したモーションセンサーデバイスとして入手可能だ。インテルのWebサイトから購入可能で、価格は149米ドルだ。
Creative Interactive Gesture Camera Developer Kitは、高精細のWebカメラ、深度センサー、デュアルアレイマイクなどを搭載しており、マイクロソフトの「Kinect for Windowsセンサー」に似たデバイスであるが、一番の違いは「近距離の検出が可能な点だ」と説明員。近距離モードを備えたKinect for Windowsセンサーの場合は、40cmの距離から認識できるが、Creative Interactive Gesture Camera Developer Kitの場合は「15cmの距離から認識可能だ」(説明員)という。
展示会場では、各指や手のひらの認識、顔検出(目頭、目じり、口元)、性別・年齢検知の3つのアプリケーションのデモを実施していた。
「非接触で機器を操作するのに適しているため、病院や製造現場など、人が直接手でタッチパネルなどを操作できないようなシチュエーションで活用できる」(説明員)という。東京エレクトロン デバイスとしては、Kinect for WindowsセンサーやIntel Perceptual Computing SDKを活用した各種モーションデバイスの組み込み機器への適用に向けた検討・提案を進め、ビジネスにつなげていきたい考えだ。
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