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JMAABがSICE制御部門のパイオニア技術賞を受賞、団体としては初モデルベース開発

自動車制御システムのモデルベース開発の推進団体であるJMAAB(Japan MBD Automotive Advisory Board)は、計測自動制御学会(SICE)の制御部門が制定する2013年のパイオニア技術賞を受賞したと発表した。同賞を団体が受賞するのは初めて。

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SICE制御部門パイオニア技術賞を受賞するJMAABのメンバー

 自動車制御システムのモデルベース開発の推進団体であるJMAAB(Japan MBD Automotive Advisory Board)は2013年3月19日、計測自動制御学会(SICE)の制御部門が制定する2013年のパイオニア技術賞を受賞したと発表した。

 同賞は、制御分野の科学技術や産業の発展に大きく寄与するような開発成果や業績をあげた研究者/技術者/団体を対象に、毎年授与されている。2013年は、「自動車制御システムに対するモデルベース開発」を進展させることで制御技術の応用開拓を広げているJMAABの活動に対して、モデルベース開発に関する技術の確立や人材育成への貢献などが認められ、受賞の運びとなった。なお、SICE制御部門のパイオニア技術賞を団体が受賞するのは、今回が初めて。

SICE制御部門パイオニア技術賞の授賞式
SICE制御部門パイオニア技術賞の授賞式には、JMAABの4人のメンバーが参加した。右から、トヨタ自動車の大畠明氏、三菱電機の山田元美氏、アイシン・エィ・ダブリュの久保孝行氏、ヤマハ発動機の迫田茂穂氏。左端は、JMAAB事務局を担当するMathWorks Japanの飯野浩道氏である。

正式名称の「MATLAB」を「MBD」に変更

 JMAABは、The MathWorksの「MATLAB/Simulink」を中心とした自動車制御システムのモデルベース開発を推進するため、トヨタ自動車、日産自動車、本田技術研究所が発起人となって2001年4月に設立された団体である。現在では、自動車メーカー12社(韓国から参加する現代自動車を含む)、有力ティア1サプライヤ12社の24社がコアメンバーとして参加しており、毎年7〜8つのワーキンググループに分かれて、モデルベース開発の環境整備に向けた活動を進めている。

 2012年には、団体の正式名称を、Japan MATLAB Automotive Advisory Boardから、現在のJapan MBD Automotive Advisory Boardに変更している。JMAAB事務局を担当するMathWorks Japanの飯野浩道氏は、「当初のJMAABは、MATLABに代表されるMathWorks製品に対する改善要求を出す場だった。しかし現在では、MathWorks製品以外のさまざまなツールを含めて、より良いモデルベース開発環境を構築するための活動が中核になりつつある。そこで、正式名称の中に入っていた『MATLAB』を、Model Base Developmentの略語である『MBD』に変更した」と説明する。

 Webサイトから無料で登録できる一般メンバーも順調に増加している。2003年10月の募集開始から約10年経過した現在、約500社/2600人が登録している。「ある時期に急激に増加したわけではなく、年々着実に伸びている。これは、JMAABの活動をランドマークとして、国内のモデルベース開発活動が浸透していることを示しているのではないか」(飯野氏)という。

 2013年7月4日には、東京都内で第6回目となる「JMAABオープンカンファレンス」を開催する。その場で、SICE制御部門のパイオニア技術賞の受賞報告も行われる予定だ。

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