GMの小型EV「スパークEV」は2013年夏発売、2万5000ドル以下で購入可能:電気自動車
General Motors(GM)は、5ドアハッチバックタイプの小型電気自動車(EV)「スパークEV」の販売を2013年夏から始める。EVを購入する際に米国連邦政府から得られる最大7500米ドルの税額控除を含めると、2万5000米ドル(約205万5000円)以下で購入できるという。
General Motors(GM)は2012年11月27日(米国時間)、5ドアハッチバックタイプの小型電気自動車(EV)「Chevrolet Spark EV(スパークEV)」を発表した。2013年夏から、米国のカリフォルニア州とオレゴン州、カナダ、韓国などで販売を始める。EVを購入する際に米国連邦政府から得られる最大7500米ドル(約61万7000円)の税額控除を含めると、2万5000米ドル(約205万5000円)以下で購入できるという。
最大トルクは「モデルS」並み
スパークEVは、GMのプラグインハイブリッド車(PHEV)「Chevrolet Volt(シボレー・ボルト)」で培った技術を基に開発された。米国内で開発・生産した電動システムを搭載しており、最高出力は110kWで、最大トルクは542Nmに達する。時速0〜60マイル(時速約96km)までの加速時間も8秒以下となっており、小型EVではあるものの高い走行性能が特徴となっている。
特に最大トルクについては、米国市場で販売されている小型EVと比較すると極めて大きい。ほぼ同サイズである、Ford Motorの「Focus Electric」は250Nm、ホンダの「フィットEV」は256Nmであり、スパークEVの最大トルクはこれらの2倍以上に達する。少しサイズが大きい、日産自動車の「リーフ」の280Nmと比べても2倍弱である。Tesla MotorsのEVセダン「モデルS」の最大トルクである600Nmの方が値としては近い。
コンボ方式の急速充電コネクタを採用
リチウムイオン電池パックの容量は20kWhである。GMは、8年間もしくは10万マイル(約16万km)の走行を保証している。ただし、満充電からの走行距離については公開されていない。
スパークEVは、米国の自動車エンジニアの団体であるSAE Internationalが採用した急速充電方式「Combined Charging System(コンボ)」に対応する急速充電コネクタを搭載する予定である。コンボ方式で急速充電すれば、容量の80%を20分で充電できるという。なお、240V電源を用いる場合の充電時間は7時間以下となっている。
この他、速度や電池の残量などを表示するメーター部と、車両前席中央のヘッドユニット部に、それぞれ7型の液晶ディスプレイを搭載している。
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