Yocto Projectベースの商用組み込みLinux OS「Wind River Linux 5」:オープンソースでのリーダーシップを強化
米Wind Riverの日本法人であるウインドリバーは、商用組み込みLinux OSの最新版「Wind River Linux 5」に関する記者説明会を都内で開催した。
2012年10月5日、米Wind Riverの日本法人であるウインドリバーは、商用組み込みLinux OSの最新版「Wind River Linux 5」に関する記者説明会を都内で開催。米Wind River オープンソース プラットフォーム担当 シニアプロダクトマネージャーのダビデ・リッチ氏が電話回線を通じ、本国から新製品の特徴をアピールした。
Wind River Linux 5は、The Linux Foundationが主導する組み込みLinuxの開発支援を行うワーキンググループYocto Projectが提供する「Yocto Project Release 1.2」をコア基盤に採用しており、Yocto Project Compatibleのボードサポートパッケージ(BSP)、ソフトウェア、ミドルウェアを利用することができる。これにより、プラットフォーム間の互換性とコンポーネントの相互運用性が向上し、ソフトウェア/ミドルウェアの移植性・拡張性を高め、メンテナンスコストの削減に貢献できるという。
「当社はYocto Projectの創設メンバー(2010年設立)であり、これまで積極的にプロジェクトに貢献してきた。今回、『Wind River Linux』のコア基盤に初めてYocto Projectを採用した。その理由としては、Yocto Projectが Release 1.2になり、技術的に成熟した点が挙げられる」(ダビデ氏)。
Wind River Linux 5は、Yocto Projectとの互換性に加え、同社がこれまで提供してきた商用Linuxプラットフォームならではの高い品質、強力な開発・解析ツール、サポート/メンテナンス、プロフェッショナルサービスなどを併せて提供することで、その優位性を強化している。
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