電源不要の無線スイッチでカーナビを操作、ミツミ電機とホンダアクセスが開発:CEATEC 2012
ミツミ電機は、「CEATEC JAPAN 2012」において、ホンダアクセスと共同開発した「自己発電型車載用無線スイッチ」を展示した。6種類の信号を無線で送信できる電源不要の無線スイッチで、ステアリングなどに組み込んでカーナビなどを操作する用途に用いる。
ミツミ電機は、「CEATEC JAPAN 2012」(2012年10月2〜6日、幕張メッセ)において、ホンダアクセスと共同開発した「自己発電型車載用無線スイッチ」を展示した。
自己発電型車載用無線スイッチは、ミツミ電機が開発した電源不要のスイッチ「バッテリレス無線スイッチ」の技術と、上下に切り替えるタイプの3個のキースイッチを組み合わせたものだ。ステアリングの左側に組み込んだ3個のキースイッチを使って6種類の信号を無線で発信し、カーナビゲーションシステム(カーナビ)やカーエンターテインメントシステムを模擬したタブレット端末を操作できる。
自己発電型車載用無線スイッチを使うことで、ステアリングに組み込んだ操作スイッチへの電源配線や、操作スイッチからカーナビへの制御配線が不要になるという。ただし、実用化の時期は未定である。
バッテリレス無線スイッチは、スイッチ動作のストロークや押し力を電磁誘導技術によって電力に変換する発電デバイスと、整流回路、コンデンサ、DC-DCコンバータ、IEEE 802.15.4(ZigBee)に準拠する無線通信チップ、アンテナをモジュール化した製品(関連記事)。IEEE 802.15.4に準拠する受信チップを搭載する照明や電動カーテンを制御する用途で開発された。
同社が市販しているバッテリレス無線スイッチは、通常のトグルスイッチと同様にオン/オフといった2種類の信号しか送信できない。もしこの市販品を使って、6種類の信号を発信しようとすれば3個のバッテリレス無線スイッチが必要になる。そこで、ミツミ電機とホンダアクセスは、6種類のスイッチ切り替えを判別できるにもかかわらず、発電デバイスは1個で済む機構部を開発し、小型化と低コスト化を実現した。
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