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トヨタ「ポルテ」が全面改良、燃費20km/l超の“プチバン”競争が過熱コンパクトカーでもミニバンでもない?(1/2 ページ)

トヨタ自動車は、トールワゴンタイプの小型車「ポルテ」を全面改良し、コンパクトカーでありながらスライドドアや広い室内空間といったミニバン的要素を持つ“プチバン”市場に投入する。この新型ポルテや、「N BOX」、「タント」、「ソリオ」などにより、燃費20km/l超の“プチバン”競争が過熱しそうだ。

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 トヨタ自動車は2012年7月23日、トールワゴンタイプの小型車「ポルテ」を8年ぶりに全面改良し、販売を開始したと発表した。同年5月発表の新型「カローラ」にも採用した排気量1.5l(リットル)のガソリンエンジン「1NZ-FE」と無段変速機「Super CVT-i」(関連記事)を搭載するモデルに、アイドルストップシステムをオプションで追加した場合のJC08モード燃費で、20.6km/lを達成した。全面改良に合わせて、外形デザインと取扱店が異なる「スぺイド」も追加された。税込み価格は145〜191万円。ポルテは、従来通りトヨタ店とトヨペット店で、スペイドは、トヨタカローラ店とネッツ店で販売する。月間販売目標台数は、ポルテとスペイドそれぞれ4000台。

トヨタ自動車の新型「ポルテ」トヨタ自動車の「スぺイド」 新型「ポルテ」(左)と「スぺイド」。(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 トヨタによれば、日本市場では、コンパクトカーでありながらスライドドアや広い室内空間といったミニバン的要素を持つ“プチバン”と呼ぶようなカテゴリーの車両の需要が高まっているという。今回発表したポルテとスペイドの投入により、同社はプチバン市場での競争力を向上させる方針だ。

6対4チップアップシートで後席スペースをアレンジ

 新型ポルテは、最大の特徴である左側(助手席側)に設置した大開口の電動スライドドアはそのままに、右側(運転席側)の後方に一般的なスイングドアを追加した。従来は、右側に運転席用の前方にしか配置していかなかった。電動スライドドアを開放したときの開口幅は1020mm、開口高さは1250mmと広く、乳幼児を乗せたベビーカーごと後席に乗り込んだり、乳幼児を抱いたまま乗り降りしたりできるという。

新型「ポルテ」の電動スライドドアの開口サイズ
,新型「ポルテ」の電動スライドドアの開口サイズ(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車
後部座席は6対4に分割してクッション部をチップアップできる
後部座席は6対4に分割してクッション部をチップアップできる 出典:トヨタ自動車

 新型ポルテの外形寸法は全長3995×全幅1695×全高1690mm。室内長は2160mm、室内高さは9歳児の平均身長とほぼ同等の1380mmを確保している。車室の床高さも、従来と同じ300mmという低さを維持しているので、児童や高齢者の乗降が容易である。

 助手席は、シートバックを前倒しにすれば、背面部をテーブルとして利用できる。また後部座席は、6対4に分割して、シートバックの前倒しやリクライニング、クッション部のチップアップが可能だ。これらのシートアレンジによって、車室内空間をフレキシブルに利用できる。

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