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アウディvs.トヨタ、2012年「ル・マン」から始まるハイブリッドレースカー戦争:戦いはこれからだ!(3/3 ページ)
アウディの圧勝で終わった、2012年の「ル・マン24時間耐久レース」。しかし、最も注目されたのは、レース結果よりも、アウディとトヨタ自動車が投入したハイブリッドレースカーの争いであろう。両社は、それぞれの思想に基づき、異なるハイブリッド機構を導入していたのだ。
ディーゼルエンジンだけでも戦い抜く
両社のレースカーのハイブリッド機構を理解してもらえただろうか。それでは、実際のレースにおける戦績に視点を移してみよう。
トヨタの電撃的なハイブリッドでの参戦表明の後、競うようにアウディがハイブリッド投入を発表した。アウディは5月開催のスパ6時間耐久レースの参戦にこぎつけて、なんとか走行データをとることができたものの、熟成期間が少なかったのは事実だ。24時間もの長丁場の耐久レースという性質上、万が一にでもハイブリッド機構に問題が発生した場合には、走行を継続できない可能性もある。
アウディは、ベースとなったディーゼルエンジン搭載モデルそのもののポテンシャルでル・マンを戦い抜く用意があった。もちろんトヨタも、ハイブリッド機構が故障した場合に切り離す仕組みを設けてはいるが、ハイブリッドが故障した際に、燃費の面でガソリンエンジン車がどこまでディーゼルエンジン車と対等に戦えるかは疑問が残る。
とはいえ、トヨタのTS030 HYBRIDも、トップを走るアウディのe-tronクワトロに肉薄し、いったんは自力でトップに立ったという事実から、車両のポテンシャルが高いことを証明した。トヨタの動き次第で、2013年以降のル・マンは面白くなりそうだ。
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