あなたの家がスマートハウスに、リフォームキットが登場:スマートグリッド
スマートハウスが新築住宅を軸に現実化してきた。だが、圧倒的に多い既築住宅はどうなるのだろうか。発電・蓄電・管理というスマートハウスの仕組みは既築住宅でも役立つはずだ。ミサワホームは既築住宅向けのキットを開発し、首都圏から展開する。
太陽電池など、エネルギー関連の機器を全く導入していない戸建て住宅の比率はまだまだ高い。だが、わが家を「スマートハウス」に変えたいという要望自体はある。日本は自然災害が多く、エネルギーを多少でも自給自足したいという思いが高まっている。
太陽光発電システムを屋根に設置するサービスは既に一般化しているものの、電力を蓄え管理しようとするとハードルが上がる。サービスがまだまだ数少ないからだ。
ミサワホームは、このような要望を満たす製品を開発し、まず首都圏1都5県*1)で展開する。同社によれば、新築住宅と比べて、既築住宅をスマートハウス化するサービスがほとんどないため、より市場の大きい既築住宅だけを狙ったサービスにしたという。
*1) サービス地域を東京都と神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、茨城県に限定し、首都圏地区のリフォーム会社であるミサワホームイングが実施する。なお、新築住宅では別に「M-SMART MODEL」という戸建て住宅を既に製品化している。
2012年3月24日から販売する「ECO SMART REFORM」は、既築住宅に太陽光発電システムとリチウムイオン二次電池(蓄電池)、HEMS(Home Energy Management System)を追加するというもの(図1)。太陽電池を使って蓄電池を充電できる。停電時には蓄電池で自動切り替え機能を利用できるという。
図1 「ECO SMART REFORM」のサービス内容 HEMSでは太陽光発電システムの発電状況や売電状況の他、部屋別、機器別の消費電力を見える化できるという。ガスと水道の使用状況を見える化するオプションもある。出典:ミサワホーム
太陽光発電システム(最大出力2.94kW)は伊藤組モテックのOEM品を用いる。蓄電池(容量2.3kWh)は因幡電機産業、HEMSはパナソニックの製品を用いた。
2012年3月24日から同4月30日はキャンペーン期間として、取り付け工事費を含み360万円で提供する。その後の価格は、392万700円。
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