放射線量をスマートフォンで見える化――NECの「CONNEXIVE放射線測定ソリューション」:M2M技術を活用したクラウドサービス
放射線量の測定ニーズの高まりを受け、NECは、センサーで測定した大気中の放射線量をPCやスマートフォンなどで閲覧可能にする「CONNEXIVE放射線測定ソリューション」の販売を開始する。
NECは2011年12月21日、センサーで測定した大気中の放射線量をPCやスマートフォンなどで閲覧可能にする「CONNEXIVE放射線測定ソリューション」の販売を開始する。同ソリューションは、M2M(Machine to Machine)技術を利用した「CONNEXIVE(コネクシブ)クラウドサービスアプリ提供サービス」の新サービスとして提供される。今回発表したソリューションを含むCONNEXIVE関連事業において、同社は今後3年間に500億円の売上を見込んでいるという。
福島第一原子力発電所の原発事故以降、学校や公園などの公共施設の他、病院や農地など、生活圏のさまざまな場所で放射線量の測定ニーズが高まっている。また、「被ばく低減のためのモデル放射線モニタリング事業」として、関係府庁や自治体、事業者で、生活圏、特に子どもが集まる場所で保護者や教育者がいつでも放射線量を把握できるシステムの整備に向けた具体的な施策も進められている。
こうした状況を受け、同ソリューションでは、学校、病院、公園など生活区域の屋内外に設置した放射線センサーの測定データを、定期的にクラウドサーバに収集・蓄積することで、PCやスマートフォン、携帯電話などの身近な端末からの情報閲覧を実現する。これにより、目に見えない放射線の分布状況を見える化し、安心・安全な暮らしの確保に貢献するとしている。
同ソリューションでは、室内用1タイプ、屋外用2タイプの計3タイプの放射線センサーが提供される。室内用は、センサーをUSB経由でPCに接続するだけで利用できる(測定範囲:0〜20μSv/h)。屋外用は2タイプともに自立型で、そのうち1タイプは測定範囲が0〜99.99μSv/hと高精度、バッテリーを装備(満充電時約5日間の稼働可能)し、太陽光パネルで電源の自律供給も可能。もう1タイプは、屋内タイプと同精度でバッテリーや太陽光パネルがなく、手軽に導入できるものだという。
同社は今後もCONNEXIVEクラウドサービスアプリ提供サービスを拡充し、環境・エネルギー、産業機械、交通・物流、ウェルネスなどの各種領域に向けたサービスを提供していく予定だとする。
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