日立の特許戦略ノウハウを乗せた「PALNET/MC6」:他社戦略分析、海外特許情報調査にも対応
日立製作所の知的財産管理システムの最新版が登場。他部門、協力組織との連携を視野に入れたワークフロー機能で知的財産管理部門の業務負担軽減を狙う。
日立製作所は2011年9月21日、同社の特許管理システムの最新版「PALNET/MC6」(パルネット/エムシーシックス)を発表した。価格は231万円から(ハードウェア費用別)。販売開始は2011年10月3日から、提供は2012年7月30日からとなっている。
日立製作所では、日本企業の中では早い時期(1977年)から特許戦略および知的財産管理システム構築に注力してきた背景があり、同社ならではのノウハウの蓄積を基にしている点が同製品の特徴の1つとなっている。
今回発表された新版では、研究開発部門や特許事務所など他部門・他組織との連携を含む知的財産部門の定型的な業務プロセスをワークフロー化、担当者ごとの作業負荷チェック機能なども実装している。
また、各国の法規に即したルールブック機能では入力の自動化が図られており、ヒューマンエラーによる損失を防ぐように改善されている。
この他、ライセンス契約、他社調査などの業務情報管理機能の拡充、グループ機能業務支援機能、分析情報抽出機能なども追加されている。
特に特許情報抽出機能は、知的財産戦略立案に不可欠の機能で、単なる知的財産管理ではなく、研究開発や新規事業立ち上げのための基礎情報収集に役立つ。
同システムは、日立製作所のSaaS型特許情報提供サービス「Shareresearch」と連携することで、他社の特許戦略分析、権利侵害のチェックが容易になるとしている。Shareresearchは、日本国内だけでなく海外特許情報にも強く、現在、日本、米国、欧州のほか、インド、ブラジル、ロシア、中国なども対象としている。
なお、同製品は2011年11月9〜11日に東京で開催される「特許・情報フェア&コンファレンス2011」に出展を予定している。
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