機器をカラダで操作するジェスチャ入力に注目してみた:組み込みイベントレポート(2/2 ページ)
カメラ/センサによる画像認識技術・ジェスチャ認識技術に注目。CEATEC 2010会場で披露された展示・デモの様子を動画を交えて紹介する。
リモコン要らずでTVを操作
アルプス電気は、デジタル画像処理技術を手掛けるベンチャー企業モルフォとの共同開発で実現した「TV用ジェスチャー入力モジュール」を参考出品し、デモを行っていた。
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⇒ | “進化するケータイカメラ”を支えるモルフォの組み込み技術 |
テレビの上に設置された画像センサが、はじめにテレビの前に座っている人の顔を検知して、次に顔の横にあるもの(=手)を認識し、それをカーソルとして追従する。決められた動作を手で行うだけでテレビを操作できるというもの。手をバイバイのように振ると操作メニューの表示、手の移動でカーソル移動、人の肩をポンとたたくように手を振り下ろすと決定、手のひらを前に向けクルクルと回すことでボリューム調整といった具合だ。ちなみに複数人での操作にも対応しているとのこと。
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「リモコンの先にこのような入力方式があるのではないかと考えた。今回、これまで培ったカメラ技術・入力デバイス技術と、モルフォの画像認識エンジンを組み合わせ、共同で開発を進めてきた」と説明員。
最大の武器は「普通のVGAカメラを用い、低コストでジェスチャ入力を実現できること」(説明員)だという。高価なカメラモジュールなどで複雑なジェスチャを何でも認識できるというよりも、必要最小限のジェスチャ入力を低コストで実現できるのが特長となっている。なお、製品化の目標は2012年度中とのこと。
リアルタイムに人の振る舞いや空間情報を取得
パナソニック電工は、センサから照射されたLED光が測定対象に当たり、反射して返ってくるまでの時間を画素ごとに計測(Time of Flight方式)し、距離を測定できる高感度3D 距離画像センサ「D-IMager」の展示・デモを行っていた。
同製品は、人体に安全な近赤外線LEDと周囲光消去型高感度3次元測距CCD技術により、外乱光が強い環境での使用を可能にしたもので、広画角を実現しており、大きなジェスチャにも対応できるのが特長。1台のセンサでリアルタイムに人の振る舞いや空間情報(距離情報+画像)を取得できるという。
同製品は現在発売中で、「アミューズメント機器やデジタルサイネージの操作用途に採用されはじめている」(説明員)とのこと。ほかにもセキュリティ、家電などのリモート操作、大型ゲーム機などに応用できるとしている。「セキュリティについては、形状が認識できるので、高精度の人体・物体検知が可能。例えば、マンションのエントランスなどに設置することで、共連れ検知や侵入検知などもできる」と説明員はいう。
以下は、同製品を使ったデモの様子。人体検知や手のジェスチャ操作による簡単なゲーム(?)のデモが披露された。
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CEATECは最新家電の見本市の位置付けが強いイベントだが、こうした最終製品の最新機能などを支える要素技術に注目してみるのも面白いのではないだろうか。技術要素をウオッチすることで、未来の製品や生活を感じ取ることができるだろう。
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