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日本のモビリティ産業は「変化」できるのか:Japan Mobility Show Bizweek 2026(1/3 ページ)

日本自動車工業会は、「Japan Mobility Show Bizweek 2026」において、「未来モビリティ会議 特別セッション」を開催した。同セッションでは、日本のモビリティ産業がどのような価値を生み出し、世界で競争力を持ち続けるためにどのようなことに取り組んでいくのかについて、自工会とスタートアップのトップがそれぞれの視点から議論を交わした。

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 日本自動車工業会(以下、自工会)は、「Japan Mobility Show Bizweek 2026」(2026年10月13〜16日、幕張メッセ)において、「未来モビリティ会議 特別セッション」を開催した。同セッションでは、日本のモビリティ産業がどのような価値を生み出し、世界で競争力を持ち続けるためにどのようなことに取り組んでいくのかについて、自工会とスタートアップのトップがそれぞれの視点から議論を交わした。

 本稿では同セッションに登壇した自工会 会長を務めるトヨタ自動車副会長 兼 CIOの佐藤恒治氏、自工会 副会長を務めるホンダ 取締役 代表執行役社長の三部敏宏氏、Mujin CEO 兼 共同創業者の滝野一征氏、燈 代表取締役社長 兼 CEOの野呂侑希氏、PIVOT 代表取締役社長 CEOの佐々木紀彦氏らによるトークセッションの内容を抜粋して紹介する。


左からトヨタ自動車の佐藤恒治氏、Mujinの滝野一征氏、PIVOTの佐々木紀彦氏、燈の野呂侑希氏、ホンダの三部敏宏氏

「動かし続ける日本」をどのように創っていくのか 自工会トップの考え

 トークセッションでは、佐々木氏をモデレーターに置き、「動かし続ける日本を、どのように創るか」というテーマの下、自工会とスタートアップのトップがそれぞれの視点から議論を交わした。同セッションの前半ではトークテーマ「動かし続ける力」に沿って、登壇者が日本の強みや原動力について考えを語った。

 佐藤氏は「動かし続けることは変わり続けるということだと考えている。変わり続けるというのは、技術を生んでそれが事業となって社会に価値をつなげていき、そのためにさまざまなものが変化し続けることだと思う」と語る。

 このことを前提に、変わり続けるために必要な何かを生み出すための日本の強みとして、佐藤氏は「多様性」と「モノづくり力/現場力」を挙げた。多様性について佐藤氏は、「日本の産業構造は素材から生産設備などの装置産業、われわれ(自動車)のようなモノづくりをやっている産業まで、非常に多様化されているのが特徴である。モビリティ産業だけ見てみても、大型から二輪車まで含めると14社にわたってOEMが存在し、非常に多様なモビリティに対してエンゲージしている。この多様性こそが、さまざまに変化していく社会の中に価値やイノベーションを生み出す原動力になる」と強調する。

 モノづくり力/現場力については、「日本のモノづくりの現場にある暗黙知というか、高い品質で緻密なモノづくりを実行できる能力が、本当に世界に対してまれな能力だと思っている。これらが掛け算になった時にわれわれのモノを生み出す力が高まり、日本を勝たせていくための原動力になるのではないかと思う」(佐藤氏)という。


トヨタ自動車の佐藤恒治氏

 佐藤氏の話に続いて、三部氏は「泥臭い言い方をすると自動車産業は大変な時代であるという風に認識をしている。かつては『走る/曲がる/止まる』の基本性能の部分がわれわれの“勝ち技”になっていた。特にエンジンはμ単位のすり合わせ技術が強みであった。このような時代からAI(人工知能)やデジタル、顧客との接点(UX)をいかに取り込むのかということで、競争軸が変わってきていると思っている」と語る。

 続けて「昨今は自動車を販売した後にソフトウェアを書き換えることでさらに進化している。これは自動車にとどまらず工場にも適用され、ソフトウェアデファインドビークルならぬ“ソフトウェアデファインドファクトリー”みたいに、工場自体が学習することで、さらに生産効率が上がるといった部分も、商品とは別に競争軸になってきているのではないかと認識している」と説明する。

 このような中、どのように戦っていくのかという部分について、三部氏は「フィジカルAI」を挙げた。「佐藤会長も説明していましたが、現場力というものは、いまだに非常に強いグローバル競争力があると思っている。フィジカルAIは『AI×現場力』でまだまだグローバルに強みを出していくことができ、この辺りをこれから自動車会社として取り組むことになると思う」と述べる。

 続けて「新しい部分を取り込むのに当たり、例えばAI人材といったような新しい領域の人材を自動車業界の中に取り込んでいく必要がある。こういう部分も含めて自動車の文化は少し変わっていくという風に思っている。グローバルでリードするためには、この辺りをちゅうちょしないで、スピード感をもってやっていく必要がある」と分析する。


ホンダの三部敏宏氏

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