設立25周年のASMLジャパン「半導体進化に日本市場は不可欠」 国内体制強化へ:FAニュース(1/2 ページ)
ASMLジャパンは設立25周年を記念する記者説明会を開催した。日本は世界の技術革新を支える重要市場であるとし、AI需要の拡大と半導体の微細化を見据え、2030年度に向け国内人員を700人規模へ増員し、サポート体制を強化する。
半導体製造工程における露光装置の開発と販売を行う、オランダのASMLの日本法人であるASMLジャパンは2026年9月3日、同社設立25周年を記念する記者説明会を開催した。
「日本市場はASMLにとって技術革新を支える重要な市場」
ASMLは1984年にフィリップスとASMインターナショナルが合同で設立した。現在はグローバルで約4万4000人の従業員を擁しており、そのうち約1万5000人が研究開発部門に所属している。2025年度の連結売上高は327億ユーロであり、2026年度の売上高は430億〜450億ユーロを見込んでいる。2025年のシステム販売額の地域別内訳は、中国が33%、台湾が22%、韓国が25%、米国が12%、日本が5%となっている。
ASMLジャパンは2001年12月の設立以来、国内顧客の工場における装置の稼働と生産性の向上をインフラ面から支援してきた。グローバルにおける日本の売上割合は5%にとどまるが、ASMLジャパン 代表取締役社長の藤原祥二郎氏は、「ASMLにとって日本は単なる販売市場ではなく、グローバルな技術革新とサプライチェーンを支える重要な市場になってきている」と説明している。
「ASMLの最先端露光装置はグローバルで約5100社、直接の製品関連だけでも約900社のサプライヤーによって構成されており、その多くの企業が日本に拠点を置いている。さらに日本には、フォトレジストやペリクル、精密な光学部品、部材、マスク製造装置など、リソグラフィ工程の根幹を担うメーカーが集中している。日本の技術力と、研究機関を含むエコシステムが存在して初めて、ASMLの露光技術の革新は実現可能となる」(藤原氏)
こうした背景や25周年の節目を機に、ASMLジャパンは今後の日本国内におけるサポート体制の拡充と人材投資を加速させる計画を発表した。同社は現在、国内に8カ所の拠点と7カ所の倉庫を構え、全国24カ所に点在する顧客の装置導入拠点をサポートしている。この体制を強化するため、現在約500人の従業員数を2030年度に向けて約4割増となる700人規模へ増員する方針だ。
地域ごとの投資強化策も進行している。具体的には、TSMC傘下のJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)第1工場の稼働と第2工場の建設が進む九州地方において、熊本オフィスの体制を強化している。人員は当初の約25人から約50人へ増加しており、今後も拡充を継続する。また、Rapidusの2027年量産開始に向け、北海道の千歳オフィスにおける技術サポート体制とリソースの投入も拡大している。
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