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新型ナノイーXはOHラジカル量が毎秒72兆個に、カビ抑制にかかる時間も半減:組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

パナソニックが「ナノイー」の新たな発生デバイス「ナノイーX(72兆)」を開発したと発表。除菌/脱臭成分であるOHラジカル量を、従来比で1.5倍となる毎秒72兆個に高めるとともに、カビ抑制成分も増加しており、カビ抑制にかかる時間を半分に短縮できるようになるという。

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 パナソニックは2026年9月28日、大阪府門真市内とオンラインで会見を開き、カビなどの有害物質を抑制する効果を持つ「ナノイー」の新たな発生デバイス「ナノイーX(72兆)」を開発したと発表した。除菌/脱臭成分であるOHラジカル量を、現行で最も性能が高い「ナノイーX(48兆)」の1.5倍となる毎秒72兆個に高めるとともに、カビ抑制成分であるNO(窒素酸化)ラジカル量も増加しており、カビ抑制にかかる時間を半分に短縮できるようになるという。

ナノイーX(72兆)はナノイーX(48兆)と比べてカビ抑制時間を半分に短縮できる
ナノイーX(72兆)はナノイーX(48兆)と比べてカビ抑制時間を半分に短縮できる[クリックで拡大] 出所:パナソニック

 ナノイーは、水分に高電圧を加えることで生成される、OH(水酸化)ラジカルを高い濃度で含む5n〜20nmサイズの微粒子水である。ナノイーを発生させるデバイスの原理は、水を含んだ金属細管に電気を流すとその先端からnmサイズの水滴が発生するという水の静電霧化が基礎となっている。2003年にナノイーを開発した際、この静電霧化に用いる放電方式にはコロナ放電を用いており、OHラジカル量は毎秒4800億個だった。

 その後パナソニックは、放電回数を増やす放電方式を採用することでOHラジカル量を増やす改良を積み重ねてきた。2016年には、コロナ放電よりも高いエネルギー投入が可能なリーダー放電が複数発生するマルチリーダー放電を開発し、OHラジカル量を従来比10倍の毎秒4兆8000億個に高め、新たに「ナノイーX」と名付けた。そして、2021年に、これまで点や線だった放電方式を面に広げたラウンドリーダー放電の開発によりOHラジカル量で従来比100倍の毎秒48兆個を実現している。これが現行技術で最もOHラジカル量が多いナノイーX(48兆)である。

ナノイー発生デバイスにおける新たな放電方式の採用とOHラジカル量の向上
ナノイー発生デバイスにおける新たな放電方式の採用とOHラジカル量の向上[クリックで拡大] 出所:パナソニック

 今回開発したナノイーX(72兆)では、ラウンドリーダ放電はそのままに、放電回数を増加させることで、OHラジカルの生成領域を時間的にも拡大し、OHラジカル量を従来比1.5倍となる毎秒72兆個に高めることに成功した。この放電回数の増加は、電極を冷却し空気中の水分を結露させるペルチェ素子の改良によって実現した電極先端の水分量の増加に、高電圧印加時間の延長を組み合わせることで可能になった。

ナノイーX(72兆)では従来のナノイーX(48兆)よりナノイーXの放出速度が向上している
ナノイーX(72兆)では従来のナノイーX(48兆)よりナノイーXの放出速度が向上している[クリックで拡大] 出所:パナソニック
ナノイーX(72兆)は電極先端の水分量の増加と高電圧印加時間の延長により、ナノイーX(48兆)から放電回数の増加を実現している
ナノイーX(72兆)は電極先端の水分量の増加と高電圧印加時間の延長により、ナノイーX(48兆)から放電回数の増加を実現しているナノイーXの放出速度が向上している[クリックで拡大] 出所:パナソニック

 また、ナノイーX(72兆)における電極先端の水分量の増加と高電圧印加時間の延長によって、電極先端の水分に含まれるOHラジカルの成分濃縮量を高める効果も得られた。これは、従来のナノイーX(48兆)では電極先端の水分が放電のたびに形状変化するため電気泳動による先端の化学反応が進行しにくかったが、ナノイーX(72兆)では増えた電極先端の水分が高電圧印加時間の延長によって形状を維持できるようになり電気泳動をによる化学反応の進行を継続できるようになったためだ。

ナノイーX(72兆)ではカビ抑制成分量も増加した
ナノイーX(72兆)ではカビ抑制成分量も増加した[クリックで拡大] 出所:パナソニック

 そして、OHラジカルの成分濃縮の向上によって新たに得られたナノイーの効果が、カビ抑制に寄与する有効成分量の増加である。

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