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800件以上の品質不正が判明したニデック 不適切行為の9割は3つのBUで発生品質不正問題(2/3 ページ)

ニデックは、同社グループの生産拠点や開発拠点を対象とした「品質総点検」で確認された品質不正の疑いに関して、外部専門家で構成される調査委員会から受領した調査結果の内容と、今後の事業方針について説明した。本稿では、調査委員会による調査報告の内容について紹介する。

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重要品質事案はコスト削減やノルマの優先、工程能力不足などを要因に発生

 重要品質事案には、コスト削減や生産数量の確保などの事業上の指示を優先した事案や、工程能力上の問題を抜本的に解決しないまま、顧客に無断で例外的な運用を続けた事案があることが判明した。

 例えば、ニデックの小型モータ事業本部(SPMS)では、製造工程が顧客との間で合意した規格を安定的に満たせない中、顧客の承認を得ずに社内判定基準を緩和し、顧客提出用の検査結果を実測値と異なる数値に修正する運用が長期間続いていた。SPMSの関係部門が問題を認識した後も、顧客への報告や恒久的な工程改善には至っておらず、一定の条件でデータ修正を認める社内ルールまで制定されていたという。

 車載既存事業本部(AMEC Organic)では、量産移行前に技術的成立性や工程能力、必要な生産体制が十分に検証/確保されておらず、不適合品が滞留する中、不適合品のスクラップ量およびスクラップコストの削減のため、顧客の承認を得ずに部品の再利用などのリワークを行う運用が長期間継続していた。

 また、顧客合意などへの違反が判明した後も、社内の技術的評価を優先して顧客へ報告しなかった事案や、必要な情報を取得/確認しないまま顧客合意などへの適合を判断した事案も確認された。

 例えば、ニデックモビリティでは、コスト削減のため顧客合意などによって使用が禁止されていた材料を顧客の承認なく使用し、同事案の発覚後も、社内の検証試験などを踏まえて品質上のリスクは低いと判断し、直ちには顧客へ報告していなかった。ニデックテクノモータでは、生産移管に伴う工程変更の際に、必要な含有化学物質情報を取得/確認しないまま、要求事項への適合確認が完了した旨を顧客に連絡し、製品を製造/出荷していた。

 さらに、不適切な業務運用が事業承継や生産移管の際にも見直されず、移管先に引き継がれた事案も存在していた。

 例えば、ニデックインスツルメンツでは、実施していない検査について規格値を満たす定型的な数値を実際に測定した値として記録し、検査済みとする検査成績表を顧客に提出する運用が継続していた。品質保証部門の責任者も、移管前から少なくとも一部の検査が所定の頻度で実施されていないことを認識していたが、移管後も実施状況を確認せず、工程内検査記録の数値を転記した検査成績表を承認していた。


重要品質事案の代表例[クリックで拡大] 出所:ニデック、調査委員会

産地表示等不適切行為の調査対象/方法と結果

 調査委員会は、「ニデックが品質総点検などを通じて把握した産地表示等不適切行為」の疑いがある事案と、「同委員会が補完調査を通じて把握した産地表示等不適切行為」の疑いがある事案を対象とし、産地表示に関する不適切行為が行われたのかを調査した。その結果、不適切行為が認められた事案は全部で6件であった。このうち、3件は同委員会が調査し、2件は外部法律事務所による既存の調査結果を同委員会が事後的に検証した。残る1件は、アンケート調査などを通じて新たに把握している。


産地表示等不適切行為の調査対象と方法[クリックで拡大] 出所:ニデック、調査委員会

 産地表示等不適切行為に関わる事案には、製造工程や製造地の変更後に必要な産地判定を見直さず、製品表示/通関書類/産地証明書に正確性に疑義のある産地を記載していたものや、税関申告価額を不適切に設定していたものが含まれている。このような事案が発生した背景には、産地/通関に関する知識、部門間の責任分担、産地の判定/表示に関する明文化された統一的な基準、製造工程などの変更の際の産地判定や通関実務の確認へ接続する業務フローの不足が存在していた。


産地表示等不適切行為にかかわる代表例[クリックで拡大] 出所:ニデック、調査委員会

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