ヒューマノイド40台でフィジカルAIを育てる巨大拠点が稼働、その内部とは:協働ロボット(3/3 ページ)
INSOL-HIGHらが運営するコンソーシアム「J-HRTI」は、習志野市内にヒューマノイドロボットの実用化拠点「関東データファクトリー」を開設、稼働を開始した。ヒューマノイドロボット最大40台を配備し、オペレーターが操作してフィジカルAIの学習データを参画企業で共同収集する。
2026年度内に現場導入を目指す、サテライト拠点やキット貸し出しも検討
J-HRTIは、今回の関東データファクトリーを第1号のマザー拠点と位置付け、将来的にサテライト拠点を含めた全国10カ所へネットワークを展開する構想だ。各地域に展開するサテライト拠点はロボット5〜10台程度の小規模施設とし、地域の中小企業が参画することを想定しているという。
一方で、ヒューマノイドロボットやデータ収集設備の導入には数千万円規模の投資が必要となり、中小企業が単独で負担するのは難しい。そこでJ-HRTIは新たにデータ収集キットのレンタルサービスを検討している。
磯部氏は、「作業者の視点で録画できるカメラやセンサーなどをオールインワンキットとして貸し出すことを想定している。現場データの提供量に応じて、J-HRTIに蓄積されたデータを段階的に割安な従量課金などで利用できる仕組みを含めて検討中だ」と明かす。データを対価とする双方向の参画モデルを構築し、コンソーシアム全体のデータ資産を拡大していく計画だ。
今後のロードマップとしては、2026年度内に搬送や定型作業といった単純タスクによる現場導入を開始する予定である。実機稼働から得られた改善データを次の企業や新たなタスクへとつなげる仕組みを機能させ、段階的にフィジカルAIの対応領域を広げていく。2028年度には拡大普及期として、物流、製造、医療、小売りなどの産業特化モデルの提供を目指し、2030年度にはこれらの知見を集約した日本発の産業基盤モデル群「Japan Physical AI」の確立を見据える。
「将来的には政府などの支援も視野に入れているが、まずはわれわれ民間企業で走れるところまで走る。2030年に向けて、国内のクラウドにデータを蓄積する『国内特化型の物理AI基盤』の構築を目指す」(磯部氏)
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