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品質問題の対策はトップの意志と仕組み作りが鍵 設計/量産プロセスに潜む課題品質不正問題(1/2 ページ)

産業向けメディアのMONOistはライブ配信セミナー「製造品質セミナー 2026 夏 品質不正を防ぐ『組織風土改革』と『品質管理DX』」を開催した。本稿ではロジカル・エンジニアリング 代表の小田淳氏が行った基調講演の内容を紹介する。

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 アイティメディアにおける産業向けメディアのMONOistは2026年7月21日、ライブ配信セミナー「製造品質セミナー 2026 夏 品質不正を防ぐ『組織風土改革』と『品質管理DX』」を開催した。本稿では「市場で製品不良が発生する設計プロセスと量産プロセスにおける根本原因と対策」と題して、ロジカル・エンジニアリング 代表の小田淳氏が行った基調講演の内容を紹介する。


「製造品質セミナー 2026 夏 品質不正を防ぐ『組織風土改革』と『品質管理DX』」で講演を行うロジカル・エンジニアリングの小田淳氏[クリックで拡大] 出所:ロジカル・エンジニアリング

正しい手順を踏んでも市場で品質不良が発生してしまう理由とは

 モノづくりで製品や部品が完成するまでには、大きく分けて「設計プロセス」と「量産プロセス」の2つが存在している。小田氏は「この2つのプロセスにおいて、製品/試作品を作製したり、データ作成したりした後には、その出来栄えを確認する確認/検査工程が必ずセットとなっている。しかし、このような手順を踏んでいるにもかかわらず、市場では品質不良が実際に発生している」と強調する。このことを踏まえて、同基調講演ではモノづくりにおける各プロセスでどのような品質課題が存在しているのかを説明した。

設計プロセスにおける課題について

 設計プロセスにおける大きな課題としては、「設計基準書が存在しない」「過去の図面や見積書を探せない」「品質レベルを設定していない」といった内容が挙げられる。

 設計基準書が存在しない理由については、「設計ノウハウが日々進歩しているため、製品規格などが毎年変更され、設計基準書の作成/更新が追い付かない」「会社の組織変更に伴って設計基準書の管理がずさんになる」「熟練技術者の退職により設計基準書を作れない」といった要因が存在している。

 過去の図面や見積書が探せない理由に関しては、類似図面や過去の見積書を検索するシステムが組織に存在していないことが大きな要因として挙げられる。これについては、最近はさまざまなSaaS企業がAI(人工知能)を使った検索システムを提供しており、これらのソリューションを使用することで、課題解決を図ることができる。

 品質レベルが設定されていないことについて、小田氏は「製品化の設計においては、開発がうまくいけば、そこから製品の設計がスタートする。設計は、ただ機能するだけの製品を作るのではなく、『設計品質』に配慮した設計を進める必要があり、この部分がとても重要だ」と指摘する。

 ここでの設計品質とは、ユーザーに危害を加えない(けがをさせない)「安全性」、製品の壊れにくさを保証する「信頼性」、製品を正しく組み立てられるのを保証する「製造性」、顧客が受け入れられる部品価格を実現する「コスト」の4つだ。これらの設計品質に対し、古いメーカーでは熟練者のノウハウ/経験頼りで製品設計をしてしまう属人化問題が発生し、新規参入メーカーではそもそも「設計品質」自体を知らないといった問題が起きている。「このような事態を招かないためにも、品質基準書とこれを適切に運用する品質システムを構築することが重要だ」(小田氏)。


設計品質について[クリックで拡大] 出所:ロジカル・エンジニアリング

 また品質基準書があったとしても、設計データを確認する審査および試作セットを確認する試験の段階で、審査する項目や実施する試験の内容が決まっていないことがある。そのため、審査項目や試験内容を決めることも含めた品質基準書の作成とそれを運用する品質システムが必要である。

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