3Dモデル段階でデザインレビュー、図面化後の形状指摘を大幅削減:メカ設計ニュース
Sceneは、3Dモデルを用いたデザインレビューを支援する「Scene Issues」のミクニにおける導入事例を発表した。ミクニでは、2次元図面化する前の段階で形状修正をほぼ完了できるようになり、図面化後の形状に関する指摘を大幅に削減したという。
Sceneは2026年8月4日、デザインレビューツール「Scene Issues」について、ミクニでの導入事例を公開した。同ツールは、3Dモデルを用いたデザインレビューを支援し、モデル上で指摘や議論の内容、対応状況を一元管理できる。
Scene Issuesは「Scene Workspace」内で機能し、指摘や議論に関するコメントをモデル上に直接記入できる。参加者は任意のタイミングでコメントを残せるため、対面でのレビュー会を待たずに確認や意見交換を進められる。また、複数のCADデータ形式に対応しており、汎用PCのWebブラウザから利用できる。
ミクニの生産技術部門は、新製品の量産立ち上げに向けて、生産に使用する設備や治工具の設計、製作から現場への導入指導までを一貫して担当している。
従来は、図面や3Dモデルを確認しながら対面でデザインレビューを行っていたが、関係者の日程調整が難しく、レビュー会が先送りになることがあった。また、CADを日常的に使用しない製造部門との間で設計意図の認識にずれが生じ、やり直しにつながるケースもあったという。さらに、設計判断に至った経緯が図面やレビュー記録に十分残らないことも課題としていた。
ミクニでは2025年7月に複数機種を対象としてScene Issuesを試験運用し、同年11月に本格導入した。
導入後は、3Dモデルの段階で関係者の意見を集約し、2次元図面化する前に形状修正をほぼ完了できるようになったという。その結果、従来は多くの図面で発生していた形状に関する指摘が大幅に減少したとしている。
また、参加者が空き時間に届いた指摘を確認できる運用に移行したことで、レビューへの着手を早め、レスポンスの迅速化につながったという。3Dモデル段階で修正を行うケースが増えたことで、組図作成後に修正する場合と比べて、対応の負荷軽減にもつながっているとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
営業製作所、図面管理システム「ジーエン図面」の販路拡大へSB C&Sと契約
営業製作所は、図面管理システム「ジーエン図面」についてSB C&Sとディストリビューター契約を締結した。SB C&Sの全国規模の法人向け販売ネットワークを活用し、販路拡大と導入企業数の増加を図る。
Autodesk Fusionで設計した超小型衛星「PRELUDE」が軌道投入、初期運用へ
日本大学理工学部の研究グループが「Autodesk Fusion」を活用して設計/開発した超小型人工衛星「PRELUDE」が、打ち上げと軌道投入を経て、軌道上実証に向けた初期運用段階に入った。
図面AIに「動かせる3Dモデル」の生成機能、関節や可動域を自動認識
renueは、2D図面から3D CADモデルを生成するAI「Drawing Agent」に、関節や可動域を読み取り、動かせる3Dモデルを生成する新機能「可動アセンブリ」を追加した。生成したモデルをAIが動かし、接合部の離れや回転中心のずれなども検証する。
3D CADから組立工程/手順書を作成、設計と製造をつなぐAI活用機能
Sceneは、製造業向け統合ワークスペース「Scene Workspace」に、3D CADデータから組立工程や組立手順書を作成するAI活用機能をβ機能として搭載した。デンソーの工機部と共同開発したもので、設計、生産技術、製造の連携を1つの基盤でつなぐ。
仮想空間でスクラップ不良を防ぐ UELの設計ツール「XDaevr SCRAP-FALLING」とは
UELは「第38回 ものづくり ワールド[東京]」の構成展の1つである「第38回 設計・製造ソリューション展[東京]」において、プレス金型成形時に発生するスクラップの落下挙動をシミュレーションし、不良リスクを事前に見える化する「XDaevr(クロスダイバー) SCRAP-FALLING」を披露した。
スマホ撮影で工場内を3Dモデル化、画面上を歩いて「通れるか」検証機能も
bestatは「第38回 設計・製造ソリューション展」に出展し、スマートフォンや360°カメラの撮影で工場の軽量3Dモデルを自動生成する「3D.Core」を紹介した。

