現場の作業効率やミスを改善 XRグラス「MiRZA」が可能にするピッキングDXの未来:製造マネジメント インタビュー(1/3 ページ)
NTTコノキューデバイスは「第6回 XR・メタバース総合展 【夏】」の特別企画エリア「∞mugen」ブース内で開催した講演「NTTコノキューデバイス×Quark トークセッション」で、同社が展開するXRグラス「MiRZA(ミルザ)」を活用した製造現場のDX事例や最新の取り組みについて説明した。
NTTコノキューデバイスは「第6回 XR・メタバース総合展 【夏】」(2026年6月17日〜6月19日、東京ビッグサイト)の特別企画エリア「∞mugen」ブースに出展し、同ブース内で開催した基調講演「NTTコノキューデバイス×Quark トークセッション」で、同社が展開するXR(VR/AR/MR)グラス「MiRZA(ミルザ)」を活用した製造現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)事例や最新の取り組みについて説明した。
本稿では、基調講演の内容と同講演に登壇したNTTコノキューデバイス 商品企画部の木村佐恵氏とQuark Co-Founder & CEOの風間健人氏に対する取材内容を踏まえ、MiRZAの最新導入事例を紹介する。
NTTコノキューデバイスと東大発ARスタートアップQuarkの事業概要
NTTコノキューデバイスは、XRグラスMiRZAの製造/販売を通じて、さまざまな領域に向けて事業を展開している。中でもB2B事業者向けに同製品を活用したDXソリューションの提供に注力しており、同製品を通じた遠隔作業支援やピッキング支援、エンタメ領域での活用など、すでに多様な導入事例が生まれている。
この導入事例の一部として、2023年に創業した東京大学発のスタートアップ企業であるQuarkとの取り組みを基調講演で紹介した。同社はXRグラスとAI(人工知能)技術を活用したソリューションを開発しており、製造業をはじめとするさまざまな業界に向けた新しい取り組みを展開している。
Quarkは顧客と事業共創をする上で、「認知」「観察・収集」「知識化」「判断」「実行支援」の5つの段階に分けて技術支援を実施している。風間氏は「AIモデル開発だけではなく、UI/UXや実際の現場での使用感も含めて、使いやすいものを作れているかという部分まで意識して顧客支援をしている。認知や観察・収集という段階で現場にしっかりと入り込んでさまざまな課題を確認しながら、その上でAIモデルやアプリケーション開発を行い、XRデバイスを活用したソリューション実装を支援している」と語る。
大手製造メーカーと協業し、現場のピッキング作業を支援
最新のMiRZAの活用事例として、基調講演ではQuarkがMiRZAを活用して開発したピッキング支援ソリューションを、大手製造メーカーの試作開発工程に導入した事例を紹介した。
試作開発工程では、1つの製品を作るために膨大な数の部品を使用するため、広い工場内を歩き回って棚から部品を集める必要がある。この作業に対して、MiRZAを活用したピッキング支援ソリューションで効率化を図っている。
同ソリューションの導入の流れとしては、工場内の棚の情報や部品情報といったマスターデータを事前にPC上に用意し、MiRZAに実装したアプリにもそのデータを反映させる。その後、ピッキングしたい部品情報を読み取ると、該当部品が存在する棚の上にARの目印(ピン)をMiRZAに表示し、作業者を誘導する。実際にピンの前まで移動すると、具体的にどの位置から部品をピッキングすれば良いのか、もしくはどこに部品を納めれば良いのかといった情報を視覚的にサポートする。
風間氏は「ピッキング支援ソリューションは、X方向、Y方向、Z方向から成る3D座標空間内の特定の位置にピンを立てている。このピンを表示させるために、『1.部品が置いてある棚の座標を示すマスターデータ』『2.部品が普段どの位置に存在するのかを示すマスターデータ』『3.ピッキングの対象となる部品情報を示すマスターデータ』の合計3つのデータを取り込んでいる。1と2のデータをインポートすることで空間と棚の位置が固定され、座標データを含んだピッキング対象の部品リストを読み込ませることで、最終的な位置決めを行い、XRグラス上にピンを表示している」と述べる。
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