DMPがフィジカルAI実装向け新拠点を開所、次世代SoCやAMRデモを披露:協働ロボット(1/2 ページ)
DMPは「DMP 東京ロボティクス・イノベーションセンター ショールーム」を開所した。最大200台を統合制御できる搬送ロボットや、中核頭脳となるエッジAIチップ「DI1」を展開し、現場の課題解決とフィジカルAIの社会実装を加速する。
ディジタルメディアプロフェッショナル(以下、DMP)は2026年7月24日、東京都大田区の東京流通センター内に「DMP 東京ロボティクス・イノベーションセンター ショールーム」(以下、TRIC)を開所した。同日にメディア向け発表会を開催し、施設内の見学会や最新技術のデモンストレーションを実施した。
フィジカルAIの社会実装を加速する新拠点「TRIC」を開設
DMPは2002年の設立以来、ゲーム機やデジタルカメラなどにGPUやAI(人工知能)技術を提供してきた。これまでに、同社のGPUは任天堂の「ニンテンドー3DS」や、カメラメーカーの製品などに採用された実績を持つ。GPUやAI関連技術を搭載した顧客製品の出荷総数は、2024年時点で2億台を超えた。近年は、これまで培ってきたグラフィックス技術を基盤とし、画像を知能化して現実空間で稼働させるフィジカルAIの領域へと事業を展開している。
今回開所したTRICは、そのフィジカルAIの社会実装を加速するための拠点として位置付けている。施設内では、自律走行搬送ロボット(AMR)や自動誘導フォークリフト(AGF)、ドローン、エッジAIカメラなどの実機を展示する他、パートナー企業や顧客企業との共同検証/トレーニングの場としても活用する。DMP 代表取締役会長 兼 社長 CEOの山本達夫氏は、「TRICは、新たな挑戦を具体化し社会実装を加速していくための拠点だ。ここから、次世代FA/ロボティクスソリューションの価値を発信していく」と語った。
最大200台を群制御する搬送ロボットソリューション
会場では、DMPが提供するAMR/AGFの実機デモンストレーションを披露した。走行したのは、DMPが独自開発したAMR開発者向けのレファレンスモデルと、パートナー企業であるSEER Roboticsのジャッキアップ型AMR、フォークリフトタイプのAGFの3車種である。
これらのロボット群は、DMPのフリートマネジメントシステムによる群制御が可能である。対象はDMPとパートナー企業の機体に限られるが、最大200台のロボットを同時に統合制御できる。2025年には、自動車メーカーの製造現場へ30台を導入した。
DMP FA事業部マネージャーの吉行功司氏は、国内の搬送ロボット市場について「日本は中国などに比べて開発スピードで後れをとっており、価格面での競争力も課題になっている」と指摘した。この現状に対し、DMPはハードウェアの選定からAIによる自動化の精度向上までを統合的に設計し、現場の細かな要望に対応していく。吉行氏は「ソリューションを通して、コストを抑えつつ、必要な性能も確保できる選択肢を提供する」と述べ、価格と性能のバランスを重視した提案を進める姿勢を強調した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



