色付きプラを何度も再生できる「カプセル」とは:研究開発の最前線
大阪公立大学は、着色剤を直径約4〜6μmのシリカ粒子に内包した色カプセルを作る技術を開発した。この色カプセルを無色のプラスチックに混ぜることで、複数回リサイクルできる色付きプラスチックの作製に成功した。
大阪公立大学は2026年7月2日、着色剤を直径約4〜6μmのシリカ粒子に内包した色カプセルを作る技術を開発したと発表した。この色カプセルを無色のプラスチックに混ぜることで、複数回リサイクルできる色付きプラスチックの作製に成功した。
研究グループは、熱や薬品に強いシリカ粒子に着色剤を閉じ込めた色カプセルを作製。これを無色のプラスチックに混ぜることで、色鮮やかなプラスチックを開発した。色付きプラスチックのリサイクル時は、アセトン溶液に浸してプラスチックを溶解し、遠心分離機で透明なプラスチック溶液と色カプセルを分離させる。
従来のプラスチック製品は、着色剤がミクロレベルで混ざっており、最終的に灰色や黒色などの濁った色のプラスチックにしか再生できなかった。同技術で作製した色付きプラスチックは、分離した色カプセルと透明プラスチック溶液をほぼ100%回収できる。これまでのダウンサイクルとは異なり、新品同様の透明なプラスチックフレークへと再生するアップサイクルが可能になる。
また、色ごとにカプセルの大きさを変えるサイズコード化により、黄色は大きく、赤色は小さくカプセルを作製。2色が混在したプラスチックを溶液に溶かし、ふるいに通すことで各色の回収に成功した。回収したプラスチックと色カプセルを用いて、3世代にわたってプラスチック製品を再生したところ、色や品質の劣化は見られなかった。
このリサイクル方法は、室温で溶解と回収が行えるため、約300〜500℃の高温で処理していた従来の分解リサイクル技術に比べて、エネルギー使用量を低減できる。使用済みの色カプセルは、500℃の加熱で着色剤が燃焼し、自然界に存在するシリカのみが残るため、環境に有害なは発生しない。
現在は、主にお弁当パックやアクリル樹脂を対象としているが、今後はペットボトルやポリ袋など、日常生活で大量に消費されるプラスチックへの応用を進める。
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