「現場で使えるAIへ」、富士通が進める次世代CPUと自律型AIエージェント戦略:製造ITニュース(1/2 ページ)
富士通は自社イベント「Fujitsu Experience Day 2026」で、次世代CPUの「FUJITSU-MONAKA」をはじめ、AIチームを自律生成する技術や、実店舗で検証する店長業務支援AIなど企業変革を支援する最新AIソリューションを公開した。
富士通は2026年7月14日、データやAI(人工知能)時代の企業変革をテーマとした同社のイベント「Fujitsu Experience Day 2026」(一般公開:同年7月15〜16日、TAKANAWA GATEWAY Convention Center)の開催に先立ってメディア見学会を開催した。イベントの開催を通して、ビジネスで活用できるAIソリューションに加え、AIをさらに進化させるデータ基盤や計算環境の重要性を示す。
会場ではテクノロジーや経営基盤、生活体験の変革などに分類された44の展示を披露した。その中から、省電力と高性能を両立する次世代プロセッサ、AIエージェントチームを自律生成するフレームワーク、イオンフードスタイルと実証する小売業向けAIエージェントを紹介する。
AI推論の電力とコストを最適化する「FUJITSU-MONAKA」
富士通は次世代プロセッサ「FUJITSU-MONAKA」について、2027年の市場投入に向けて開発を進めている。FUJITSU-MONAKAは、Armアーキテクチャをベースとしており、144コアの処理能力に加えて、ハードウェアレベルで機密計算機能を実装している点が特徴だ。
従来のGPUサーバにおける消費電力や発熱による既存データセンターへの導入の難しさや、プロセッサの低電圧化に伴う動作速度の低下や不安定化といった課題に対し、FUJITSU-MONAKAでは独自の回路設計技術によりこの低電圧時の課題を克服し、高い電力効率を実現した。多数のGPUを搭載せずとも、CPU単体でシームレスなAI推論処理が可能だという。「省電力性を生かして、データセンターの既存環境を活用したまま導入が可能だ」(富士通の説明員)。現在は、サーバの冷却方式で空冷と水冷の両方に対応できるよう開発を進めている。
また、全てのAI処理をGPUに任せるのではなく、処理内容やモデル規模に応じたプロセッサの使い分けを提案している。「超大規模モデルの処理やAI学習にはGPUを活用し、中小規模のAI推論処理にはFUJITSU-MONAKAに任せることで、システム全体の消費電力や総保有コストの削減を目指す」(同説明員)。
2026年7月より、FUJITSU-MONAKAを搭載した検証機の出荷や提供、PoCの受付を開始する。同年8〜10月頃にかけては、x86サーバなどから置き換えた際の、コスト削減効果を測定する実証実験を実施する予定である。
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