日産「AIで再び世界トップの開発力へ」、独自の統合型次世代AIDV基盤描く:車載ソフトウェア(2/2 ページ)
日産自動車は「AWS Summit Japan 2026」において、次世代モビリティ「AIDV(AIディファインドビークル)」に向けたクラウド基盤構築の取り組みと、AIを活用したソフトウェア開発環境の今後の展望を語った。
「AWSにはベストプラクティスが蓄積されている」
開発基盤をクラウド上に構築する主な目的は、グローバル展開における効率化である。日本、北米、欧州の各拠点に所属するエンジニアが、同一の標準化された開発環境を共有できる。これにより、各地域の顧客ニーズに応じたソフトウェア開発を現地で迅速に行うことが可能となる。また、プロジェクト規模が拡大して開発に参加するエンジニアの数が増加した場合でも、開発環境を柔軟にスケーリングできるという。
村松氏は、開発基盤にAWSを採用した理由とその強みについて、「AWSの持つベストプラクティスを活用できる点や、優秀なエンジニアの支援を受けられる点が大きい」と語った。日産自動車はAWSのインフラを活用し、大量の車両データを安定的かつ効率的に処理する体制を構築している。
開発試作車「LEAF」を用いてランプ点滅実装のデモを披露
日産自動車は展示ブースにおいて、同社の開発試作車「LEAF」を用いた新機能のOTA配信デモンストレーションを実施した。米国のApplied IntuitionのVehicle OSデベロッパーツール技術を活用し、共同開発したものだ。
デモンストレーションでは、「ドアを開けるとハザードランプが任意の回数で点滅する」という新機能を車両に追加する開発サイクルを披露した。まず、AIを活用してソースコードを変更する。次に、PC上の仮想環境でソフトウェアのテストを実行する。最後に、OTAを利用してクラウド経由で会場の試作車にソフトウェアを配信し、機能を実装した。デモンストレーションでは5分程度でコードの書き換えから実車への機能実装までを完了した。
なお、今回発表した次世代モビリティ開発のアーキテクチャなどは先行検討の段階だ。日産自動車は今後、AIツールの活用範囲を検証しながら、OTA技術の進化とエコシステムのオープン化を目指す。将来的に、スマートフォンのようにアプリケーション単体を高頻度で更新できるアプリOTAの実現を計画している。さらに、外部の開発者や企業が提供されるSDKを活用し、日産のプラットフォーム上で新たなサービスを開発できる環境構築を描く。
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