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再生師、テクスチャー翻訳家……オカムラがAIで導く2045年“未来の職業”イノベーションのレシピ(2/2 ページ)

オカムラは、自社の保有特許とAIを掛け合わせて導き出した「まだ存在しない未来の職業展 2045」を開催。手の動きで環境音を奏でる「ジェスチャーオーケストラ」や、対話から人生を再仕立てする「エンディングエディター」といった体験型展示を披露した。

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体を振って音楽を作る、「ジェスチャーオーケストラ」とは

 会場では、導き出した50の職業のうち2種をプロトタイプとして製作し、来場者が実際に体験できるブースを展開した。

2つの体験型プロトタイプを披露[クリックで再生]

 1つ目の「ジェスチャーオーケストラ」は、AIによる創作の代替が進んでコンテンツが均質化する2045年において、人間にしかできない身体表現の価値が高まる「ヒューマンルネサンス」の到来を仮定した職業だ。体験者が手を振ったり指を曲げたりするジェスチャーによって、システムに登録された環境音などをリアルタイムに再構成し、約2分間の演奏を行う。

ジェスチャーオーケストラ専用の機器
ジェスチャーオーケストラ専用の機器[クリックで拡大]

 製作には、オカムラがロボットアームを遠隔操作する目的で開発した、人差し指の曲げを読み取ってつかむ動作を伝えるデータグローブの計測技術を応用した。「展示では事前に登録した環境音やメロディーを使っているが、将来的には体験者の感情や記憶なども取り込みたい」(同社の説明員)。

オカムラのデータグローブの計測技術を応用した
オカムラのデータグローブの計測技術を応用した[クリックで拡大]

 2つ目の「エンディングエディター」は、人生150年時代が到来し、長すぎる人生の中で目的を見失って死の間際に後悔する「やりのこ死」が社会問題化するという仮定から生まれた。事前のヒアリングシートに回答した後、専用ブースにおけるAIとの音声対話を通じて、体験者の記憶や後悔、忘れていた夢を掘り起こし、未来に向けた材料として人生の楽しみ方を提案する仕組みである。

エンディングエディターの体験ブース
エンディングエディターの体験ブース[クリックで拡大]

 例えば、子供のころに夢中になっていたものが「音楽」であった場合、それを楽しんでいた当時の記憶や現在の取り組み状況、将来の付き合い方をAIが問いかけ、対話をもとに生成した画像やテキストによってこれからの生き方を提示する。製作には、カメラやマイクなどの既設センサーから画像や音声情報を取得し、空間内のコミュニケーション状態を分析して最適化するオカムラのセンシング技術が活用されている。

体験後は自身の結果シートがもらえる(写真はテストのもの)
体験後は自身の結果シートがもらえる(写真はテストのもの)[クリックで拡大]

再生師、インフラ老朽化予報士……オカムラが描く未来の職業

 会場の壁面には、体験型プロトタイプ以外の職種もグラフィックパネルとして展示した。

 例えば「再生師」は、オカムラの水平リサイクル技術特許から発展した職業だ。オフィス家具の製造過程で生じる端材や規格外品を、素材の持ち味を生かして新たな製品へと仕立て直す専門職と位置付けている。

再生師の職業パネル
再生師の職業パネル[クリックで拡大]

 また、素材研究や張り地開発の知見とXR技術を組み合わせた「テクスチャー・アッセンブラー」は、触覚デバイスを通じて、物理的な家具の質感や光沢、風合いをデジタル空間上で再現する役割を担う。

テクスチャー・アッセンブラーの職業パネル
テクスチャー・アッセンブラーの職業パネル[クリックで拡大]

 この他、コンクリートや配管、地盤などインフラ設備の寿命を予測する「インフラ老朽化予報士」、宇宙空間のごみや衛星破片を排除する「スペースデブリクリーナー」など、既存事業の枠を超えた職業群を提示している。

 オカムラは今回の展示を通じて、社外の来場者との対話や反応をフィードバックとして収集する。大量に創出した仮説である0.1のアイデア群を精査し、実際の新規事業創出につながる0から1への開発精度を今後さらに高めていく方針だ。佐藤氏は、「現状では東京開催のみの予定だが、今後は検証や改良を重ね、他地域での展開も検討したい」と語った。

一般公開は2026年6月18〜26日
一般公開は2026年6月18〜26日[クリックで拡大]

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