半導体封止材の反り対策に、TRCが樹脂硬化の総合解析サービス:研究開発の最前線
TRCは、エポキシ樹脂の硬化過程を、分子レベルから材料全体の特性まで総合的に解析する手法を開発した。この手法を活用し、熱硬化性樹脂の硬化現象を総合的に分析、解析するサービスの提供を開始した。
東レリサーチセンター(TRC)は2026年5月20日、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂の硬化過程を、分子レベルから材料全体の特性まで総合的に解析する手法を開発したと発表した。この手法を活用し、熱硬化性樹脂の硬化現象を総合的に分析、解析するサービスの提供を開始した。
同サービスは、熱硬化性樹脂が固まる過程を、反応の進み方や材料の分子構造、フィラー(充填材)との境界部分という複数の視点から相互関係として理解できるのが特徴だ。高速カロリーメトリー(FSC)、質量分析法(MALDI-MS、TOF-SIMS)などの分析技術と分子動力学(MD)シミュレーションを組み合わせている。
具体的には、樹脂の硬さの目安となるガラス転移温度(Tg)に着目。実際の成形プロセスを想定した急速な加熱、冷却条件下でその変化を追うことで、硬化の進行状況や材料特性の変化を時間の流れに沿って把握可能になった。
また、硬化反応に伴う分子構造の変化から、架橋反応の進行度と分子構造の特徴を把握し、どのような分子構造がガラス転移温度や最終物性に寄与するかを明確化できる。さらに、フィラーと樹脂の境界面近傍の分子分布や相互作用を解析することで、フィラーが硬化反応や材料特性に与える影響を分子レベルで理解できる。
熱硬化性樹脂の硬化過程を総合的に解析可能になったことで、半導体封止材で課題となっていた反りやクラックの原因解明を支援する。ほかに、成形条件の最適化による不具合の低減やフィラーと樹脂の組み合わせを考慮した材料設計など、さまざまな分野での活用が期待される。
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