「成長する世界」と「停滞する日本」、最新データで1人当たりGDPは38位まで後退:小川製作所のスキマ時間にながめる経済データ(47)(2/3 ページ)
ビジネスを進める上で、日本経済の立ち位置を知ることはとても大切です。本連載では「スキマ時間に読める経済データ」をテーマに、役立つ情報を皆さんと共有していきます。国際通貨基金の最新データから、各国の1人当たりGDPについてご紹介します。
為替レート換算値での1人当たりGDPの国際比較
ここからは、1人当たりGDPの最新値について、国際比較を見ていきます。
1人当たりGDPの水準比較として、為替レート換算値と購買力平価換算値の2つの評価方法があります。為替レート換算値は国際的に見た金額的な水準、購買力平価換算値は私たちの感じる生活実感に近い水準として受け取ってください。
まずは、為替レート換算値の推移から確認していきます。図2が為替レート換算値における1人当たりGDPの国際比較となります。
日本(青)は1990年代に米国やドイツを抜き非常に高い水準に達しましたが、その後は横ばい傾向が続いています。2000年代には米国に抜かれ、2010年代には米国との差が大きく開き、他の主要先進国と同程度で推移しました。2020年代には他の主要先進国とも差が開いています。韓国や台湾に抜かれ、ポーランドにもかなり追い上げられている状況が見て取れます。
ただし、ロシア、中国、インドなどBRICs諸国や東南アジア諸国との差はまだ大きいようです。失われた30年といわれる停滞が続いてきた中で、他の先進国には抜かれて差が開き、新興国との差が縮まっている様子が可視化されています。
1人当たりGDPの国際的な順位
それでは、次に1人当たりGDPの国際的な順位について確認していきましょう。図3が、最新となる2025年の1人当たりGDPの各国な順位です。
最新の2025年における日本の1人当たりGDPは、3.6万ドルほどで、199の国/地域の中で38位となっています。
上位には人口が少ない高所得国が並びますが、その中でも米国が9.9万ドルで8位と非常に高い順位を維持しています。その他、ドイツが6.0万ドルで18位、英国が5.8万ドルで20位、フランスが4.9万ドルで27位となっています。日本は、他の主要先進国と比べると、かなり差が開いているといえます。
さらにシンガポール、香港、台湾、韓国などのアジア地域、スペイン、スロベニアなど東南欧諸国にも抜かれており、チェコなどの東欧諸国、サウジアラビアなどとの差もごくわずかです。
日本経済のピークだった1997年(図4)は、日本は3.6万ドルで世界3位の高水準に達していました。当時は米国(3.1万ドル)やドイツ(2.7万ドル)を上回り、世界有数の高所得国でした。その時期から比べると「成長する世界各国と停滞する日本」という構図が鮮明に見えます。
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