パナソニックグループの「PX」は6年目へ 情シスと調達、物流の革新の現在地は:製造マネジメント インタビュー(1/4 ページ)
パナソニックグループのプロジェクト「PX(パナソニックトランスフォーメーション)」は2026年度で6年目に入る。パナソニックHD 代表取締役 副社長執行役員 グループCIO グループCTROの玉置肇氏に今後の方向性を聞くとともに、PXの要となる情報システムと調達、物流の各担当者に取り組みの進捗状況を語ってもらった。
パナソニック ホールディングス(以下、パナソニックHD)は2026年3月12日、東京都内とオンラインで同社 代表取締役 副社長執行役員 グループCIO グループCTRO(Chief Transformation Officer)の玉置肇氏への合同取材に応じた。2021年度から始まった同社のプロジェクト「PX(パナソニックトランスフォーメーション)」が一定の成果を得る中で、6年目となる2026年度からはPXを変革ドライバーに、これまでのテーマだったDX(デジタルトランスフォーメーション)と企業変革に、AI駆動変革を加えた3カテゴリーで取り組みを拡大する方針である。
パナソニックHDの2025年度(2026年3月期)の連結業績見通しは売上高7兆7000億円、業績指標として最も重視する調整後営業利益が4700億円、営業利益が2900億円、当期純利益が2400億円となっている。玉置氏は「構造改革費用を計上するため前回予想から営業利益と純利益は下方修正したが、その構造改革と事業改善により2026年度の調整後営業利益6000億円という目標は必ず達成する」と語る。
パナソニックグループにおける構造改革と事業改善の下地作りとなってきたのがPXである。2021年度に玉置氏がCIOとしてパナソニックHDに入社した段階では、情報システム部門を中心とするITの変革が取り組みの中心だった。2022年度からはその変革の波を全社に広げていくことになる。「2023年3月には『PX:7つの原則』を策定した。これは現在もPXの推進に生かされている」(玉置氏)という。
2023年度は、PX:7つの原則の具現化と各事業への実装が始まり、PXそしてパナソニックグループにおけるDXが形になり始めたのがこのタイミングだ。2024年度は、グループCEO表彰に「PX推進」を新設し、グローバルで全社にPXを広げるなど、グループ内での連携を加速した。グループCEO表彰のPX推進で表彰された「生成AI・展開」が大きく進展したことも大きなトピックとなっている。
そして足元の2025年度は、PXを全社経営の基盤として、攻めと守りの両面で変革を推進した1年となった。また、2025年4月に、玉置氏がパナソニックHDの副社長執行役員に就任(同年6月に代表取締役に就任)するとともに、グループCIOに加えて、新たにグループCTRO、調達担当、物流担当、総括安全衛生責任者と、パナソニック オペレーショナルエクセレンス(PEX) 代表取締役 社長執行役員 CEO、DEI推進担当、総務担当に就任している。
PXのさらなる拡大展開に向けて、2026年度から玉置氏が務めてきたグループCIOをパナソニック インダストリー 常務執行役員 CIO(兼)デジタル変革共創本部長、SCM改革担当の近田英靖氏と交代する。これはグループCTROとグループCIOの役割を分離/明確化し、IT変革をさらに加速するためだ。
そして、PXの体制は、オーナーをパナソニックHD グループCEO、リーダーをグループCTROの玉置氏が務め、DX、企業変革、AI駆動変革の3カテゴリーに分けて推進していく。DXはグループCIOの近田氏、企業変革は取締役 執行役員でグループCSOの隅田和代氏、そしてAI駆動変革はパナソニック コネクト 執行役員 シニア・ヴァイス・プレジデント CTOの榊原彰氏がパナソニックHDのグループCAIO(Chief AI Officer)に就任して担当する。なお、企業変革についてはPEXの代表取締役 社長執行役員 CEOを継続して担当する玉置氏も関わっていくことになる。
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