デクセリアルズがMIの導入に成功したワケ、伴走に必要な考え方:ITmedia Virtual EXPO 2026 冬 講演レポート(1/2 ページ)
「ITmedia Virtual EXPO 2026 冬」において、デクセリアルズ オプティカルソリューション事業部商品開発部OS開発課(統括係長)の高田善郎氏が行った講演「MIの船出を後押しするデクセリアルズの伴走手法 〜過去、現在、未来〜」の一部を紹介する。
アイティメディアにおける産業向けメディアのMONOist、EE Times Japan、EDN Japan、スマートジャパン、Tech Factoryは2026年2月10日〜3月12日、製造業向けの国内最大級のオンラインイベントである「ITmedia Virtual EXPO 2026 冬」(主催:ITmedia Virtual EXPO 実行委員会)を開催した。
今回のイベントでは豊富な成功事例や専門家の講演コンテンツを通じて、製造業が抱える課題の解決や、今後のモノづくり戦略を考える上での具体的なヒントを提供している。その中から「MIの船出を後押しするデクセリアルズの伴走手法 〜過去、現在、未来〜」と題してデクセリアルズ オプティカルソリューション事業部商品開発部OS開発課(統括係長)の高田善郎氏が行った講演の一部を紹介する。
「実験データを蓄積し活用したい」が契機に
デクセリアルズでは研究開発効率化施策の1つとして、2023年にマテリアルズインフォマティクス(MI)推進をスタートした。今回の講演では、製品開発経験者4人だけで構成されたMI推進チームが、開発現場の課題に寄り添いながらMIの組織定着に挑んだ軌跡と、これから目指す未来について解説した。
デクセリアルズは栃木県下野市に本社を置く、電子材料や光学材料の販売/製造を行うメーカーだ。国内外に複数の子会社を持ち、2024年からはフォトニクス製品の開発/製造を行う新たな子会社の操業も開始した。同社の主要製品は異方性導電膜、反射防止フィルム、光学弾性樹脂などだ。中には世界シェアナンバー1の製品も複数あり、ディスプレイやスマートフォン、電子デバイスの進化に不可欠な高付加価値商品を提供することで、製品の高度化に貢献してきた。
同社がMIの推進をスタートしたきっかけは、全社的なDX推進に取り組む流れの中で、高田氏が所属するオプティカルソリューション事業部が「実験データを蓄積し活用したい」という考えを持ったことにある。
同事業部では製品開発のデータを集約するプロジェクトを推進していた。これは、過去のデータを活用し、実験業務を効率化するというものだった。一方で、高田氏自身にも「データを活用して材料開発を支援したい」との思いがあった。この組織と個人の双方の「過去のデータを使って実験業務の効率化を目指す」という目的の重なりを見つけたことで、高田氏がDX推進者として任命されたというのがMI推進の始まりだ。
そして、高田氏は情報収集を進める段階で、機械学習により材料開発を効率化するMIがあることを知り、2023年にMI推進の専任チームを立ち上げMI推進をスタートすることになった。同チームは、DX推進部や製品開発チームとは別の組織であり、デジタルと材料という二つの部門間のハブ役を担うポジションとして活動している。
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