ナノイー技術で花粉症状を緩和、パナソニックがヒト臨床試験で実証:医療技術ニュース(1/2 ページ)
パナソニックと福井大学は、帯電微粒子水「ナノイー」技術が花粉症状を有意に改善することをヒト臨床試験において実証した。スギ花粉による症状自覚者約100人を対象とし、屋外の自然飛散花粉を取り込んで行った。
パナソニックは2026年2月12日、アレルギー物質としての花粉による全般的症状が帯電微粒子水「ナノイー」の照射により有意に改善することを、ヒト臨床試験において実証したと発表した。同日、パナソニックコーポレートショールーム(東京都港)で会見を開催し、共同研究者で福井大学 医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教授の藤枝重治氏が登壇し臨床試験結果の詳細について説明した。
「国民病」と呼ばれる花粉症、屋内の残留花粉が課題に
日本国内において有病率は約42.5%(日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会調べ)に達しており、近年では「国民病」とも呼ばれている“花粉症”。対策としては、原因物質である花粉を体内に取り込まないことにあるが、日常生活で完全に花粉を遮断することは困難である。特に、衣類や髪の毛への付着、換気によって屋内に流入した花粉は、カーテンやカーペットなどの繊維の奥に入り込むことで、一定期間残留することもあり、部屋の中にいても花粉症状が治まらないことが問題となっていた。
こうした課題に対し、パナソニックと福井大学の研究チームは、ナノイー技術の介入によるヒトの花粉症状の抑制効果を検証する臨床試験を実施した。試験環境には約75m3の会議室を使用し、30分間窓を開放することで屋外の自然飛散スギ花粉を取り込んだ。対象は、スギ花粉による鼻症状の自覚がある18〜65歳の男女101人である。
検証は、ナノイー技術を搭載した試験機がある部屋と、非搭載の試験機がある部屋の2条件による対照比較を実施した。この際、被験者/評価者はナノイー技術の有無を認識しない状態で実施する二重盲検法により、プラセボ効果などの心理的バイアスは排除している。
被験者は試験空間に3時間滞在し、症状の経時変化を記録。評価指標には、症状の程度を100mmの直線上の位置で示すVAS(Visual Analogue Scale)を採用し、客観的な数値化による評価を行った。
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