バッテリー積んでも広さは健在、ダイハツ初の軽EVは守り抜いた積載性能で勝負:電動化(2/3 ページ)
ダイハツ工業は軽商用バンタイプのEV「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」を発表。トヨタ、スズキとの共同開発のシステムを採用し、積載性能を死守した。ラストワンマイルの決定版を目指し月間300台からスタートする。
荷室を1mmも犠牲にしない、薄型バッテリーで低重心化を実現
EV化において、ダイハツが特に注力したのが積載性能の確保だ。通常、EVは大きなバッテリーパックを搭載するため、室内空間が削られたり、床面が高くなったりすることが多い。プロジェクト責任者でダイハツ クルマ開発本部製品企画部主査の齋藤寛氏は「バッテリーを積んだからといって、荷室を1mmも犠牲にしない。そこが最大の挑戦だった」と振り返る。
実際に、e-ハイゼット カーゴの2人乗車時の荷室長は1920mm、荷室幅は1270mm、荷室高は1250mm、最大積載量は350kgを確保した。スライドドアの開口幅や開口高1210mmについても変更はなく、ベースとなるハイゼットとも寸分変わらぬ積載性能を実現した。「長年現場で使い慣れた動線や、既存の棚、荷台パーツをそのまま活用できる仕様とすることをこだわった」(齋藤氏)という。
一方、コンポーネントの配置によって従来より低重心化している。電力供給ユニットはシート下に配置し、薄型化したバッテリーをボディーの床下に敷き詰めるよう配置したことで、従来車両と比較して重心高は80mm低下した。斎藤氏によると、「軽乗用車の『ムーヴ』と同等の低重心レベル」だという。これにより、運転時のふらつきや積載荷物の荷崩れを抑制する。
新たに導入された「トレーリングリンク車軸式コイルスプリング」は、従来の軽商用車で一般的だったリーフスプリングと比較して路面からの衝撃をよりしなやかに吸収する特性を持つ。これにより、商用バン特有の課題であった空荷時の跳ねを抑制し、接地感のある安定した乗り心地を実現した。
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