連載
小さな球をポンっと飛ばしてキャッチする「ボールキャッチ玩具」の仕組み:100円均一でモノの仕組みを考える(16)(2/3 ページ)
本連載「100円均一でモノの仕組みを考える」では、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解/観察して、その仕組みや構造を理解しながら、製品開発の過程を考察していきます。連載第16回のお題は、レバーを引いてボールを飛ばし、相手のカップでキャッチする「ボールキャッチ玩具」です。
ボールキャッチ玩具の仕組み
ボールキャッチ玩具の肝は、レバーを握るとボールが飛ぶ仕組みにあります。以下では、その動作を順に見ていきます。
支点と力点の配置
レバーは、グリップ内部のボス(軸)を支点として回転します。レバーを押し込むと、レバーの裏面が板ばねを押し曲げます。
板ばねは、コイルばねに比べて構造を単純化できるため、厚みを抑えたスリムなグリップを設計できます。
板ばねの「しなり」と「逃げ」
板ばねは、一端がレバー側に、もう一端がグリップ側にそれぞれ固定されています。ただし、固定といっても接着やボルトなどを使って締結しているわけではなく、どちらも溝へはめ込んでいるだけのフリーな状態です。
実はこの単純な構造が、過剰な負荷がかかった際の「逃げ」の役割も果たし、破損を防いでくれます。
板ばねが変化する様子
次に、板ばねがどのように変化するのかを確認してみましょう。
何も力を加えていない状態では、板ばねは下方向にたわんでいます。レバーを押し込むと、板ばねに力が加わり変形していきます。そして、さらにレバーを一定の位置まで押し込むと、板ばねは勢いよく上方向に反転し、ボールを弾き出します(図6)。
レバーを押し込むのをやめると、板ばねの弾性力によって、レバーは瞬時に元の位置へ戻ります。この「戻りの良さ」により、次の射出動作へスムーズに移行できるようになっています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

