オリエンタルモーターが速度周波数応答3.5kHz超のサーボモーター新シリーズ:FAニュース
オリエンタルモーターは、高速、高応答性、高分解能を特長とする新サーボモーター「KXR」シリーズを発表した。モーター最高回転速度が7000r/分、速度周波数応答が3.5kHz以上で、生産性向上に寄与する。
オリエンタルモーターは2025年12月4日、高速、高応答性を特長とする新サーボモーター「KXR」シリーズを発表した。2026年4月に発売する。価格は、例えばモーターが6万5300円から、ドライバが9万4200円からとなっている(いずれも税別)。
KXRシリーズの主な特長は、高速性、高応答性、高分解能の3点だ。
モーター最高回転速度が7000r/分と高速なため、位置決め時間を短縮できる。速度周波数応答は3.5kHz以上を達成し、指令に対して迅速に応答可能なことから、生産性向上に寄与する。また、26ビットの高分解能エンコーダーを搭載しており、滑らかな動きや細かい指令にも追従して動作する。
エンコーダーは全固体電池搭載の多回転(マルチターン)アブソリュートタイプで、外部バッテリーが不要なため、バッテリー交換や在庫管理の手間を削減できる。
インタフェースはEtherCATに対応。ステッピングモーターなど従来のEtherCAT対応製品にサーボモーターのKXRシリーズが加わったことで、顧客のニーズに応じた高度な動作を、最適な組み合わせで提案可能になった。
サーボモーターのラインアップは400Wと750W。周辺機器として「PSギヤヘッド」や中空ロータリーアクチュエーター「DGII」シリーズなどを用意し、装置の最適化を支援する。PSギヤヘッドは、遊星歯車機構で大きなトルクを伝達できるため、重量物の搬送に適している。DGIIシリーズは許容アキシアル荷重が4000Nと高強度で、内部に配線や配管を通しやすい大口径、中空構造を採用している。
2026年9月からは、安全機能であるSTO(Safe Torque Off)およびSS1-t(Safe Stop1)を標準搭載する予定だ。制御データと安全制御データを同じ通信経路で送れるFSoEにも対応する。これにより、ドライバ単体でモーターの減速停止から動力遮断、ブレーキ保持の動作が可能になり、コンタクターやリレーが不要になるため、省配線、省スペースに貢献する。
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