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マレリが自動車向けにリーズナブルな5G RedCap技術を開発:コックピット/車載情報機器
マレリは、車載テレマティクス向けにリーズナブルな5G RedCap技術を開発した。価格は4Gと同レベルでありながら、4Gと比較して50%高いデータ速度、2.5倍の低遅延を達成した。
マレリは2025年12月9日、車載テレマティクス向けにリーズナブルな5G RedCap(Reduced Capability、機能縮小)技術を開発したと発表した。価格は4Gと同レベルでありながら、4Gと比較して50%高いデータ速度であり、レイテンシ(遅延時間)を60%削減(速度比で2.5倍)している。
コネクテッドデバイスやウェアラブル端末で既に実用化されている5G技術を簡素化することで自動車向けに応用した。従来比で高速なデータ送信、低レイテンシ、ハードウェアの簡素化、省電力性を達成している。同技術は、既存の5Gの手頃な代替手段にもなり、2030年以降に一部地域で始まると思われる段階的な4Gネットワークの廃止にも対応できる。加えて、米国のハードウェア/ソフトウェア規制やUSMCA(米国/メキシコ/カナダ貿易協定)の域内製造コンテンツ要件にも適合する。
同技術は、スムーズに4Gと5Gネットワーク間を切り替えることが可能だ。5Gのカバー範囲が限定されている場所や未対応の場所でもシームレスに接続できる。また、次世代型Wi-Fi及びBluetoothに加え、デュアル周波数対応のGNSS(全球測位衛星システム)も統合する。
既に同技術はデモンストレーションができる状態になっており、製品サンプルの提供を2026年初頭、量産化を2028年に開始することを目標にしている。
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