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AI技術を活用し、半導体テストのプロセスを最適化:製造マネジメントニュース
Advantest Americaは、同社のクラウドソリューション「ACSリアルタイム・データ ・インフラストラクチャ」とNVIDIAの機械学習技術を融合した、新たな半導体テストソリューションを発表した。
Advantest Americaは2025年10月6日、同社のクラウドソリューション「ACSリアルタイム・データ・インフラストラクチャ(ACS RTDI)」とNVIDIAのML(機械学習)技術を融合した、新たな半導体テストソリューションを発表した。AI(人工知能)によるリアルタイム解析でテスト工程を最適化し、品質向上とコスト削減を可能にする。
量産工程において優れた堅牢性を誇るACS RTDIは、さまざまな分野でAIやMLを用いたテストの自動化をサポートしている。データ取得、アルゴリズム、意思決定を分離した柔軟なアーキテクチャを採用し、生産物に合わせて迅速に適応する。
NVIDIAは、最新のBlackwellアーキテクチャや次世代デバイスの量産工程にACS RTDIを採用。これにより、各テスト工程で得られる膨大なデータをGPUで高速処理し、チップごとにテスト条件を最適化できるようになった。半導体テストが従来の検証型から予測型へと転換されることで、半導体生産における歩留まりが改善し、テスト効率が飛躍的に向上する。
Advantestは今後、「NVIDIA NeMo」プラットフォームやAI推論「NIM Microservices」をACSのデータ分析ソリューションと組み合わせて、テスト環境で生成AIアプリケーションを実行可能にするAIエージェントの構築を計画している。
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