最大16分間の飛行が可能! W.S.Pが持ち運び可能な次世代エアモビリティーを発売へ:航空機技術(1/2 ページ)
ワールドスキャンプロジェクト(W.S.P)はワンボックスカーで持ち運び可能な次世代エアモビリティー「STAR WALKERS」を発売すると発表した。
ワールドスキャンプロジェクト(以下、W.S.P)は2025年10月16日、東京都内で会見を開き、ワンボックスカーで持ち運び可能な次世代エアモビリティー「STAR WALKERS」を発売すると発表した。同製品は同月16日から「2027年納車予定モデル」の予約を開始しており、販売価格は2150万円(税別)である。現時点では、予約手付金100万円(税込み)を支払うことで2027年納入枠が確保可能だ。
コンパクトさと安全性を追求した次世代エアモビリティー
W.S.Pはドローンやロボットなどを設計/開発し、日米で展開しているスタートアップ企業である。同社は、自社開発のドローンを駆使して世界中の遺跡や自然環境を調査し、取得した情報をデジタルアーカイブにすることで、これらのデータを活用したICT教育などにも取り組んでいる。同社は次なるステップとして、これまで培ってきたドローン技術を基盤に次世代エアモビリティーのSTAR WALKERSを開発した。
W.S.P CEOの上瀧良平氏はSTAR WALKERSについて「われわれが一番に拘ったポイントは、どこでも好きな場所へ持ち運べる点である」と強調する。同製品の外形寸法は全長2.0×全幅1.6×全高1.3mで、ワンボックスカーに収まるように設計されている。「STAR WALKERSをワンボックスカーに入れて海辺や山などに移動し、自分の好きな絶景ポイントで自由に空中散歩できる」(上瀧氏)。
STAR WALKERSの動力源はバッテリーであり、機体としては完全自動運転対応のeVTOL(電動垂直離着陸機)に分類される。機体の四方に配置した4軸の2重反転プロペラを合計8つのモーターで駆動して飛行する。重量はバッテリーを含めて146kg、最大離着陸重量は246kgだ。
最高速度は時速60kmだが、これは緊急時での利用を想定しており、通常使用時は最高時速50kmが現実的だという。また、速度を抑えると飛行時間を伸ばせる。時速20〜30kmの低速飛行であれば、最長で16分間空中を飛行できる。上瀧氏は「われわれは安全マージンにかなり気を使っている。バッテリーが切れる前にはアラートが鳴るなどして乗員に知らせ、墜落を回避する仕掛けを用意している。まさにドローンと同じような機能だ」と述べる。
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