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阪神・淡路大震災から30年、災害支援ロボコン「レスコン」の現在地ロボットイベントレポート(2/4 ページ)

2025年8月9〜10日、神戸サンボーホール(兵庫県神戸市)で「レスキューロボットコンテスト2025」が開催された。今回は、災害支援のロボコンであるレスコンの初開催から25周年、そして阪神・淡路大震災から30年を迎える節目の年での開催となった

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レスコンの課題は「作業」「調査」「救出/搬送」の3つ

 レスコンの課題は3つに分けられる。がれきの除去、ガス栓を閉める、ダミヤンのいる場所に向かう「作業」、発見したダミヤンの容体の確認と記録、周囲に火がついたストーブがあるか? などの「調査」、そしてダミヤンを安全に素早く救助し搬送する「救出/搬送」だ。

「作業」
「作業」。ロボットのアームでダミヤンの上にあるガレキを除去する[クリックで拡大]
周囲の被災状況やダミヤンの容体判定報告も重要なタスク
周囲の被災状況やダミヤンの容体判定報告も重要なタスクだ[クリックで拡大] 出所:レスキューロボットコンテスト実行委員会
「調査」
「調査」。室内には火がついたストーブも置かれている。火事を未然に防ぐため、熱源の有無を判断するタスクもある[クリックで拡大]
「救出/搬送」
「救出/搬送」。ダミヤンを素早く安全に優しく救助することが求められる[クリックで拡大]
救助したダミヤンをヘリポートまで搬送
救助したダミヤンをヘリポートまで搬送すれば、救助完了となる[クリックで拡大]

 一見、人形のように見えるダミヤンは、体中にセンサーやLEDを組み込んだロボットである。ダミヤンはLEDによって顔色が変化し、発信される音の周波数とパターンや服に縫い付けられた2次元コードから容体を判定することができる。

要救助者役のダミヤン
要救助者役のダミヤンは精工なロボットだ。体中にセンサーやLEDが組み込まれている[クリックで拡大]

 そしてダミヤンは圧力や傾き、衝撃に敏感で、乱暴に扱われると痛みを感じ、フィジカルポイントが減少する。

ダミヤンの状態を示すダミヤンインジケーター
ダミヤンの状態を示すダミヤンインジケーター。ダミヤンが痛みを感じると異常が表示される。ダミヤンの右下にあるペットボトルの表示は、補給物資が提供されたことを表している[クリックで拡大]

 どれも本物のレスキュー活動さながらの難題だ。

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