AIが同僚に? マイクロソフトが産業用AIエージェントで示す新たなモノづくり:ハノーバーメッセ2025(2/3 ページ)
Microsoft(マイクロソフト)は世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ(HANNOVER MESSE) 2025」において、ローコード/ノーコードで作れる産業用AIエージェントをはじめとしたAIソリューションを公開。AIの“同僚”によって効率化される製造業界の姿を提示した。
データを吸い上げ、まとめ、使えるように「翻訳」
紹介したのはチェーンソーなどを製造するスウェーデンのメーカーHusqvarnaにおけるスマート工場のデモだ。
ブースに展示してあったロボットアームは1台で、部品の傷などをカメラによってチェックするエッジAI処理を行う様子が公開されていた。デモではそれだけを見せるものではなく、装置からデータを吸い上げ、そうした生データの整形やその他データとのひもづけおよび可視化、さらにはクラウドとの連携などを行うことで、前後の工程やラインが複数ある工場全体をまとめて管理可能にするソリューションの例として示された。
具体的には、エッジ用の統合データプレーンである「Azure IoT Operations」によって設備からのデータを集める。データは国際標準規格OPC UAといった標準データフォーマット形式で集め、さらにどのようなデータフォーマットできているかなどをハンドルし自動的にデータを整形したり、生データをリアルタイムで可視化したりする機能も備えている。
下図はデータの構造化がされている図だ。中央にWorkCenter(ワークセンター)があり、「このワークセンターがどのワークセルにひもづいているか」「どの生産指示に従って生産しているか」「どのサイトなのか」などのデータがひもづけられてる。説明担当者は「これは1つの設備からライン、工場全体へと拡大し『今日の生産計画ではこの生産オーダーを作っている』といった形で体系化され、さまざまなデータの可視化ができる」と語っていた。
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