ニュース
NEDO助成事業に鉄道輸送用液化水素タンクコンテナの開発が採択:脱炭素
川崎車両、日本貨物鉄道、鉄道総合技術研究所は、「鉄道輸送用液化水素タンクコンテナの開発」をNEDO助成事業に提案し、採択された。
川崎車両、日本貨物鉄道、鉄道総合技術研究所は2025年5月23日、「鉄道輸送用液化水素タンクコンテナの開発」をNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)助成事業「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業/需要地水素サプライチェーンの構築に係る技術開発」に提案し、採択されたと発表した。
3社は、液化水素の鉄道輸送が可能なタンクコンテナに必要となる要素技術を構築し、かつその製造性確認のためタンクを試作する。
既に陸上輸送用(自動車用)タンクコンテナは実用化されている。ただし鉄道輸送と道路輸送では、コンテナ貨車積載時における振動など輸送状況が異なる。陸上輸送用を元にして鉄道輸送固有の振動耐久性能、高断熱性能、蓄圧性能を満足するタンク技術の開発と検証を実施する。まずは30ft級サイズのタンクコンテナを基本として技術開発を進める。今後、さらなる輸送効率向上を図るため40ftサイズへの拡大も検討する。
今回試作したタンクコンテナを使って鉄道での輸送試験を実施し、運用時の安全性評価や輸送試験データの評価検証を行う。列車による輸送や貨物駅構内における荷役作業など、現在の作業に対する適応性を確認する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
新生パナソニックオートはコックピットHPCとキャビンUXを柱に高収益化を目指す
パナソニック オートモーティブシステムズが新経営体制の事業方針を説明。親会社となった米国資産運用会社のApolloの下で、経営スピードの向上や生産性/コスト競争力の強化を図りつつ、「コックピットHPC」と「キャビンUX」をコア事業として企業価値を高めていく方針である。海上自衛隊が取り組む無人化と自律化 UUVとUSVの開発はどうなっているのか
「船」や「港湾施設」を主役として、それらに採用されているデジタル技術にも焦点を当てて展開する本連載。第3回は、海上自衛隊が開発に取り組むUUV(無人潜航艇)とUSV(無人艇)の関連技術を取り上げる。「フードの変更20mm以内でデザインを修正して」、ホンダが設計検討にAI活用
ホンダは「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」において、自然言語駆動型3Dモデル生成技術による車両デザイン検討の取り組みについて発表した。PoCは完了し、量産車の開発に適用し始めている。東風日産のEV「N7」の受注が好調、現地主導で「古臭さ」から脱却
日産自動車は中国で発売したセダンタイプのEV「N7」が発売から1カ月で1万7215台を受注したと発表した。N7は日産の中国の合弁会社である東風日産が発売した。中国では2027年夏までに9車種の新エネルギー車を発売する計画で、N7はその第一弾となる。日産が追浜に衝突実験場を増設、厚木の開発拠点と合計3カ所の体制に
日産自動車はこのほど、追浜プルービンググラウンド(神奈川県横須賀市)で新たな衝突安全実験場を稼働させた。電動車の開発で衝突実験による計測や評価が増加していることに対応する。衝突安全実験場が3カ所となることで、実験実施能力(回数)は1.6倍に増える。国産リン酸鉄リチウムイオン電池で安全な定置用電源を、新製品で攻勢
リン酸鉄リチウムイオン電池を開発、生産するエリーパワーは、マンションや工場、倉庫、事務所など大型施設に設置する産業用蓄電池の新製品「Power Storager GX」に関する説明会を開催した。