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34年ぶりに漁船をフルモデルチェンジ、スマート水産を促進:船舶技術
ヤマハ発動機は、北海道道北エリア仕様として主にタコ漁に使用する漁船の新モデル「DY-48I-0A」を2025年7月に発売する。経済性、作業性を向上させスマート水産促進に貢献する。
ヤマハ発動機は2025年4月8日、北海道道北エリア向けに主にタコ漁で使用する漁船の新モデル「DY-48I-0A」を2025年7月に発売すると発表した。経済性、作業性を向上させスマート水産促進に貢献する。
「DY-48I-0A」は、ロングセラーモデル「DY-48G-0A」の後継機として、34年ぶりにフルモデルチェンジされた。コンセプトは"SMART FISHERMAN"で、漁業経営の効率化や低コスト化、省労力化を目指したスマート水産の促進に寄与する。
船型を新設計し、航走姿勢の改善と造波抵抗の抑制により燃費性能を従来比で約16%向上させた。また、航走時、静止時における高い安定性、凌波性、保針性、旋回性も持つ。舵角を従来の45度から55度に拡大することで、特に低速時の回転半径を縮小し舵効き性を高め、漁労時の利便性を向上させた。
加えて、デッキ幅を拡大して作業スペースを充実させ、一部に凹凸のないフラッシュデッキハッチを採用することで作業性を改善した。また、イケス用冷却設備の設置スペースを設けることにより漁獲物の鮮度維持も可能とした。若年層の漁業従事者を意識して、ブリッジのデザイン性も向上させた。これらにより、燃料経済性や漁労時における快適性、効率性などが向上した。
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