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900℃の赤熱外筒でスポンジチタンを製造! 茅ヶ崎工場の作り方を披露:工場ニュース(2/3 ページ)
東邦チタニウムは、神奈川県茅ヶ崎市の茅ヶ崎工場で見学会を開催し、同工場の概要やスポンジチタン製造工程の一部を紹介した。
茅ヶ崎工場の歩み
東邦チタニウムは創業年の1953年に、神奈川県茅ヶ崎市で売り出されていた東京電子製作所の跡地を購入し、この土地に茅ヶ崎工場を建設した。1954年に茅ヶ崎工場の第1工場でスポンジチタンの生産をスタート。当時のスポンジチタンの生産能力は年間240tだった。
同社 茅ヶ崎工場長の塚本英雄氏は「1953〜1956年にかけてアメリカの軍事力強化によりチタンの需要が拡大したこともあり、1956年に茅ヶ崎工場ではスポンジチタンの生産能力を年間1800tにスケールアップした」と話す。
1964年には三塩化チタン系触媒「TAC(Toho Activity Catalyst)触媒」を開発し、触媒事業部を発足した。「TAC触媒は発売後に優れた性能と品質に市場から高い評価を得た。同触媒は1970年代前半には三塩化チタン系触媒で世界販売シェアトップとなった」(塚本氏)。
近年、茅ヶ崎工場では敷地内の工場が老朽化していることもあり、新たな工場の建設などにより機能を再編している。2022年に新たな触媒工場が、2023年には分析センター棟が完成した。現在は2025年10月の完成に向けて新たな事務棟を建設中だ。この事務棟は、執務室や福利厚生の機能などを複合した建物で、鉄筋コンクリート造の地上6階建てで、延べ床面積は5675m2となる。
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