働き盛り世代の68%が「将来のキャリア形成に可能性を感じない」と回答:キャリアニュース
ハッピーカーズが「働き盛り世代のキャリア形成」に関する調査結果を発表した。30〜40代の既婚男性の68.2%が、将来のキャリア形成に可能性を感じていないと回答した。
ハッピーカーズは2024年12月26日、「働き盛り世代のキャリア形成」に関する調査結果を発表した。
同調査の対象者は30〜40代の既婚男性で、1023人から回答を得た。役職の分布は一般社員45.1%、係長主任クラス23.5%、課長クラス20.7%、部長クラス7.8%、次長クラス2.4%、契約社員および派遣社員が0.5%となっている。
初めに、現在の手取りの平均月収を尋ねたところ、「30万円〜40万円未満」(31.0%)が最も多かった。続いて「20万円〜30万円未満」(24.1%)、「40万円〜50万円未満」(19.9%)となっている。
次に、「現在の収入に満足していますか」と質問した。「全く満足していない」が19.7%、「あまり満足していない」が37.0%となり、56.7%が現在の収入に満足していないことが分かった。
前問で「全く満足していない」「あまり満足していない」と回答した人に理由を尋ねると、手取り平均月収が「20万円〜30万円未満」の層からは「物価が上がっているのに給料が上がらない」「業務の責任に全く見合っていない」などのコメントがあった。また、「30万円〜40万円未満」の層からは「頑張っているが、給与が上がらない」「社会保険や税金が高い」、「40万円〜50万円未満」の層からは「成果に伴っていない。将来的にもアップする要素がない」、「50万円〜60万円未満」の層からは「子どもの学費が高い」「残業しないと満足な収入が得られない」といった声が上がった。
続いて、現在のキャリアに満足しているか尋ねた。その結果、「とても満足している」が6.6%、「やや満足している」が45.0%となり、51.6%が現在のキャリアに満足していた。
さらに「現在の職場で、将来の昇進やキャリア形成にどの程度可能性を感じていますか」と尋ねた。「全く可能性を感じない」が17.6%、「あまり可能性を感じない」が50.6%となり、68.2%が将来の昇進やキャリア形成に可能性を感じていないことが分かった。
将来の昇進やキャリア形成に「全く可能性を感じない」「あまり可能性を感じない」と回答した人にその理由を尋ねたところ、「昇進や昇給の限界を感じる」(46.7%)が最も多かった。続いて「昇進の枠が少ない」(35.0%)、「上司や経営層からのサポートや期待を感じない」(28.1%)となっている。
ワークライフバランスが取れているのは約6割
「仕事」と「家庭や自分の時間」のバランスが取れていると感じるかについては、「十分にとれている」が15.5%、「ややとれている」が47.1%で、62.6%が仕事と家庭や自分の時間のバランスが取れていると感じていることが分かった。
仕事と家庭や自分の時間のバランスが「ややとれている」「あまりとれていない」「全くとれていない」と回答した人にその理由を尋ねたところ、「仕事を優先せざるを得ない」(41.2%)が最も多かった。続いて「趣味やリフレッシュのための時間がとれない」(31.9%)、「長時間労働で家庭に時間を割けない」(21.2%)となっている。
理想とする働き方のトップ3は、1位が「安定した収入が得られる」(58.2%)、2位が「家庭や趣味と両立できる」(45.7%)、3位が「成果がきちんと収入につながる」(33.5%)だった。
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