連載
誰も教えてくれない設計NGあるある【光電センサー編/前編】:設備設計現場のあるあるトラブルとその解決策(9)(2/3 ページ)
連載「設備設計現場のあるあるトラブルとその解決策」では、設備設計の現場でよくあるトラブル事例などを紹介し、その解決アプローチを解説する。連載第9回は、「誰も教えてくれない設計NGあるある【光電センサー編】」をお届けする。
複数の光電センサーの受光部を隣同士に並べる配置はNG
設計をする機械/機構によっては、多数の光電センサーを使用する場合もありますが、特にセンサーを密集させて配置する際には注意が必要です。
注意すべき点として、“光電センサーの受光部を隣同士に並べるような配置をしてはいけない”ことが挙げられます。
“受光部を隣同士に並べる”とは、例えば一般的である透過型光電センサーを複数並べる際に、図2のように配置することを指します。
なぜ、このような配置がNGなのかというと、“センサー同士の干渉によって誤検知する可能性が高くなる”からです。
光には「指向性」という“光の広がり方”の特性があり、一般的な光電センサーの光は“指向性がある程度広い”という特徴を有しています。そのため、投光部から照射された光は“狙った箇所にピンポイントで一直線に進んでいる”わけではなく、“ある程度広がりながら直線に進んでいる”ことになります。
この特性を踏まえると、「投光部Aの光だけを受光部Aで受け取る」「投光部Bの光だけを受光部Bで受け取る」という想定でセンサーを配置したとしても、実際にはお互いのセンサー光によって誤検知が引き起こされてしまうのです(図3)。
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