自動でピントを合わせるアイウェアがIoTデバイス向け言語mruby/cを採用:組み込み採用事例
ViXionのオートフォーカスアイウェア「ViXion01S」に、しまねソフト研究開発センターで開発したIoTデバイス向け言語「mruby/c」が採用された。
しまね産業振興財団は2024年12月18日、ViXionのオートフォーカスアイウェア「ViXion01S」に、同財団が運営するしまねソフト研究開発センターで開発したIoT(モノのインターネット)デバイス向け言語「mruby/c」が採用されたと発表した。
ViXion01Sは、自動でピントが合い、近くも遠くもはっきり見えるオートフォーカス機能を備えるアイウェアだ。デジタルイノベーションの総合展「CEATEC 2024」にて総務大臣賞を受賞している。
mruby/cは、しまねソフト研究開発センターと九州工業大学が共同開発した開発言語だ。生産性と可読性に優れるプログラミング言語「Ruby」の特徴を備えながら、組み込み向けの軽量Ruby「mruby」よりもメモリ消費量が少ないため、小型デバイスのソフトウェア開発に適している。
ViXion01Sのファームウェア開発では、有線接続によるソースコードのビルドや転送作業の負担を軽減するため、仮想マシンを搭載した開発言語の採用を検討した。検討の結果、消費メモリ容量が40Kバイト未満と軽量で、Ruby(mruby/c)スクリプトを通じてViXion01Sの機能の操作やカスタマイズが可能な点を高く評価し、mruby/cを採用した。
また、ViXionが独自開発したファームウェアの更新技術「ViXion Blink」にも、mruby/cが活用されている。ViXion Blinkは、Bluetoothを活用して必要な部分のみを高速で書き換えることで、更新時間を従来の数分から0.1秒未満に短縮する技術だ。デバイスの再起動なしでプログラムを即時反映できるため、開発プロセスを大幅に効率化する。同技術とmruby/cを組み合わせることで、生産性の高い柔軟なIoTデバイス開発が可能になる。
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