連載
営業利益の改善にはデジタル技術活用が必須 製造業は先を見据えた人材育成を:ものづくり白書2024を読み解く(3)(2/5 ページ)
日本のモノづくりの現状を示す「2024年版ものづくり白書」が2024年5月に公開された。本連載では3回にわたって「2024年版ものづくり白書」の内容を紹介していく。
能力開発や人材育成の課題は、指導人材の不足
製造業における計画的なOJT(On the Job Training)やOFF-JT(Off The Job Training)を実施した事業所の割合をみると、正社員では全産業と比べてやや高い割合となっている。しかし、COVID-19の感染拡大前の水準にまでは戻っていない。また、正社員以外については、2割から3割の間での推移となっており、全産業と比べてやや低くなっている(図6、図7)。
製造業における自己啓発を行った労働者の割合は、正社員については2009年度以降、おおむね4割前後で推移、正社員以外についてはおおむね2割に満たない水準で推移しており、どちらも全産業よりもやや低い水準となっている(図8)。
製造業において、能力開発や人材育成について問題があるとした事業所の割合は、2022年度では82.8%となっており、全産業よりも高い(図9)。問題点の内訳をみていくと、6割以上の事業所が「指導する人材が不足している」と回答している(図10)。
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