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ホンダはEVを薄く軽く賢くする、実現に向けた次世代技術を発表電動化(2/3 ページ)

ホンダは新型EV「0シリーズ」に搭載予定の次世代技術を発表した。

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 将来的には、メガキャストを大型アルミ鋳造のボディー骨格部品にも適用を拡大する。また、「世界初」(ホンダ)とするCDC接合技術(Constant Direct Current Chopping、複数の異なる板厚の素材を溶接するホンダ独自の技術)により、軽く高強度な素材の使用範囲を拡大する。ボディー骨格の軽量化による電費の改善と衝突安全性能を両立する。

 バッテリーパックの組み立てラインは、生産効率と柔軟性を両立した新開発のセル生産方式を採用する。複数のセルをAGV(無人搬送機)で接続し、柔軟に工程を組み合わせることができるフレックスセル生産システムにより、生産機種の変更や生産量の変動にフレキシブルに対応する。


生産技術での取り組み[クリックで拡大] 出所:ホンダ

賢い運転

 “薄く、軽く、賢く”の賢さに関しては、クルマそのものが賢くなるホンダ独自のソフトウェアデファインドビークル(SDV)の実現を目指す。独自のビークルOSを搭載し、コネクテッド技術と知能化技術で新しい移動体験を提供する。また、車両の購入後もクルマの機能は無線ネットワークによるアップデート(OTA:Over-The-Air)で継続的に更新され、魅力的な商品に進化させるとしている。


EVを賢くする技術[クリックで拡大] 出所:ホンダ

 賢さの1つが自動運転とADAS(先進運転支援システム)だ。2021年に実用化したレベル3の自動運転を活用し、より多くのユーザーに手が届く自動運転車を提供する考えだ。高速道路での渋滞時アイズオフ技術からスタートし、OTAによってアイズオフの範囲を拡大できるシステムを搭載する。

 LiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)による高精度で信頼性の高いセンシングや、高精細カメラによる全周囲のセンシング、独自のAI(人工知能)やセンサーフュージョンに対応した高性能ECU(電子制御ユニット)の搭載なども予定している。

 また、米国Helm.aiの教師なし学習と、熟練ドライバーの行動モデルを組み合わせた独自のAI技術により、少ないデータ量でAIが学習して精度を高められるADASを実現する。初めて走る道でも的確なリスク予測とスムーズな回避が可能となる。これらの技術を進化させて世界に先駆けて全域アイズオフを実現することを目指す。


自動運転やADASの全体像[クリックで拡大] 出所:ホンダ

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