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AI画像解析サービスに新機能を追加、保護具非着用などのルール違反を検出:製造現場向けAI技術
東芝ライテックは、AI画像解析サービス「ViewLED Solution」向けの新機能「不安全行動検知」を発表した。天井から撮影した画像を解析して、保護具非着用などの安全ルール違反を検出し、記録できる。
東芝ライテックは2024年8月19日、AI(人工知能)画像解析サービス「ViewLED Solution(ビューレッド ソリューション)」向けの新機能「不安全行動検知」を発表した。ViewLED Solutionのベースライト、広角カメラ仕様に対応し、同年9月2日から提供を開始する。
ViewLED Solutionは、天井に設置したカメラ付きLED照明が撮影した画像をオンプレミスでAI解析し、製造現場の安全管理や生産性向上を支援するサービスだ。新機能では、「手袋非着用」「帽子、ヘルメット非着用」「保護メガネ非着用」「ポケットハンド(ポケットに手を入れたままの歩行)」の4つの安全ルール違反(不安全行動)を検知し、記録する。
記録したデータはサムネイル画像の一覧で確認でき、Excelデータとして出力も可能。また、クラウドAI画像解析サービスとの連携により、検知前後の挙動を動画で確認できるため、不安全な行動が起きた原因の究明や安全対策の立案にも活用できる。
人手に頼っていた従来の安全確認では効果が限定的だったが、死角の少ない天井からの映像を常時チェックできる。これにより、違反者だけでなく、現場全体へ注意喚起する材料として説得力の高いデータが得られる。
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