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SDV向け基盤ソフトウェアの実証に向け協業を発表:車載ソフトウェア
ウインドリバーとエレクトロビットは協業し、SDV(ソフトウェア定義自動車)向け基盤ソフトウェアを実証する。安全かつ柔軟な高性能ECUを構築することで、自動運転向けドメインコントローラーの開発を支援する。
ウインドリバー(Wind River Systems)は2024年5月1日、エレクトロビット(Elektrobit)と協業し、SDV(ソフトウェア定義自動車)向け基盤ソフトウェアを実証すると発表した。両社は協業体制を強化することで、自動運転技術のさらなる推進を図る。
今回の協業においてウインドリバーは、RTOS(リアルタイムオペレーティングシステム)としてISO 26262 ASIL-D認証を取得した「VxWorks」を提供。エレクトロビットは、第2世代の「EB corbos AdaptiveCoreソフトウェア」と「EB corbos Studioツール」を提供し、「AUTOSAR Adaptive Platform」をベースとする自動運転向けドメインコントローラーのソフトウェアフレームワークを構築した。
AUTOSAR Adaptive Platformの実装とVxWorksの運用環境を組み合わせることで、ADAS(先進運転支援システム)用ECU(電子制御ユニット)に求められる高度な自動車機能安全水準を満たす、事前統合された完全な基盤が整う。これにより、安全かつ柔軟な高性能ECUの構築が可能になり、自動車メーカーによる自動運転向けドメインコントローラーの開発を加速し、電気自動車の量産化を促進する。
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