生成AIネイティブ世代はAIと人間の共進化から生まれ「BYOAI」とともに生きる:人工知能ニュース(3/3 ページ)
アクセンチュアが、世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「Technology Vision 2024(テクノロジービジョン2024)」について説明した。生成AIによって人間とテクノロジーの関係性が大きく変化しており、AIと人間の“共進化”が最新トレンドになっているという。
「デジタル化された私たちの身体」では、AIエージェントや空間コンピュータなどによって、テクノロジーが人間の機微を察してより潜在的なニーズに沿った価値を提供できるようになるとした。
実際に、人間とテクノロジーをつなぐインタフェースがこれまでははっきりと分断されていたのに対し、インタフェースが人間から意識されず、人間とテクノロジーと滑らかに融合するようになりつつある。
AIと人間の共進化はジャズセッション
山根氏は、これら4つのトレンドから、AIと人間の共進化をジャズセッションに例える。ジャズセッションでは、セッションに参加する演奏者がアドリブでメロディやリズムを投げかけ、他の演奏者がそれに応えてさらにアドリブで返すのを積み上げていくことになる。「これと同じように、各ユーザーがバディとなるAIエージェントを持ち、人間とAIエージェントやAIエージェント同士が相互交流する。将来的には、AIエージェントへの指示出しや育成がうまい人が活躍する生成AIネイティブの世代が到来するだろう」(同氏)。
この生成AIネイティブ世代は、BYOD(Bring Your Own Device)ならぬBYOAI(Bring Your Own AI)世代であり、AIと人間の共進化の実践として自らとともに育てたAIエージェントをバディとして常にセットで行動するようになる。そして、あらゆる人にAIエージェントがバディとしている世界となり、企業は顧客との向き合い方や従業員の働き方を抜本的に見直す必要が出てくるようになるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日本の製造業DXはなぜ進まないのか、成功の鍵は失敗から学ぶこと
製造業のバリューチェーンを10のプロセスに分け、DXを進める上で起こりがちな課題と解決へのアプローチを紹介する本連載。第1回は、序論として日本の製造業の現在を振り返り、DXに向けた未来への道筋を提言する。 - アクセンチュアがMujinとの“結婚”で目指すもの、デジタルツイン実現へ関係深化
アクセンチュアとMujinは新たな合弁会社Accenture Alpha Automationに関する記者会見を開いた。 - 新たなフロンティアはメタバース、アクセンチュアが語るその可能性
アクセンチュアは2022年7月5日、世界の最新テクノロジートレンドに関する調査レポート「Technology Vision 2022」の記者発表会を、3次元の仮想空間「メタバース」上で開催した。登壇者や報道陣も自身の分身「アバター」で参加した。 - 「ミラーワールド」に「草の根DX」、今後3年間で注目の技術トレンド
アクセンチュアは2021年5月24日、今後重大な影響力を持つテクノロジートレンドをまとめた調査レポート「Accenture Technology Vision 2021」についての発表会を開催した。同調査では、今後3年間で重要性を増すテクノロジートレンドとして、テクノロジー戦略と事業戦略の関係性やノーコード/ローコードツールなどが取り上げられた。 - 企業が消費者の信頼を失う「テック・クラッシュ」、5つの技術トレンドで回避せよ
アクセンチュアは、米国本社が2020年2月に発表した世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「Accenture Technology Vision 2020」について説明。同レポートでは、「ポスト・デジタル時代を生きる企業が『テック・クラッシュ』を乗り切るには」がテーマとして掲げられた。 - アクセンチュアが麻布に大規模イノベーション拠点「デジタル化で世界追い越す」
アクセンチュアは、顧客とのイノベーション創造の場となる「アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京」を東京・麻布に開設した。1年半前に東京・赤坂に開設した「アクセンチュア・デジタル・ハブ」の活動を基に、新機能の追加や関連人材の集積なども併せて規模を大幅に拡大、移転したものとなる。